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米アルミニウム製造大手のNovelis、生産計画とスケジューリングをデジタルツインで最適化

DIGITAL X 編集部
2020年8月3日

アルミニウム製造大手の米Novelisは、米国の新工場とブラジルの大規模工場において、生産計画とスケジューリングをデジタルツインを使って最適化を図る仕組みを導入する。在庫量の削減と資源の最大活用を図るのが狙い。仕組みを提供する仏ダッソー・システムズの日本法人が2020年6月26日に発表した。

 米Novelisはアルミ圧延製品の大手メーカーで、アルミニウムリサイクル事業では世界最大。今回、2020年中の稼働を予定する米ケンタッキー州ガスリーの新工場と、ブラジルのサンパウロ州にある南米最大規模のピンダモニャンガバ工場において、生産計画とスケジューリングをデジタルツインを使って最適化を図る仕組みを導入する。

 ガスリーの新工場は、自動車用アルミ材の生産拠点、ピンダモニャンガバ工場は、飲料缶や消費財ならびに業務用パッケージングのためのアルミ板の生産拠点である。いずれも、エネルギーや資源など環境保護に向けた要件が厳しくなっており、在庫量の削減や資源を最大限に活用することが求められている。

 Novelisは、業務の統合とデジタル化の推進によって、生産のリードタイムやデリバリー能力の改善を図ることで、在庫量の削減などの課題に取り組んでいく考えだ。

 デジタルツインで最適化を図る仕組みとしては、仏ダッソー・システムズ製がアルミ業界用に提供する「DELMIA Quintiqアプリケーション」を採用する。アルミニウムの圧延プロセスに対し、デジタルツインを使ったシミュレーションによって、業務オペレーションの計画立案と最適化を可能にする。

 ちなみにNovelisは、ダッソー製品を2003年から使用している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名米Novelis
業種製造
地域米ケンタッキー州ガスリーブラジル・サンパウロ州ピンダモニャンガバ
課題エネルギーや資源など環境保護に対する要件が厳しくなり、在庫量の削減や資源を最大限に活用できるようにしたい
解決の仕組み工場のデジタルツインを使ったシミュレーションで生産計画の立案や最適化を図る
推進母体/体制米Novelis、仏ダッソー・システムズ
活用しているデータ生産ラインにおけるデジタルツイン(生産能力や稼働状況、在庫量、生産量など)
採用している製品/サービス/技術「DELMIA Quintiq」(仏ダッソー・システムズ製)
稼働時期2020年中