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雷対策のサンコーシヤ、迅速な意思決定に向け営業からサプライチェーン、基幹業務までをクラウドで構築
避雷針など雷対策機器や各種通信機器などを扱うサンコーシヤは、グループ企業全体の活動を見える化し、迅速な意思決定につなげるために業務システムをクラウドサービスを使って構築した。システム導入を支援した日本オラクルが2020年8月4日に発表した。
サンコーシヤは、避雷針など雷対策を中心に、鉄道や通信、電力など社会インフラ分野を対象にした製品/サービスや、情報通信およびエネルギー関連事業を展開する企業。海外市場への展開を進めており、収益率向上のための全社的な業務改善に取り組んでいた。
今回、グループ企業の経営資源を一元管理するために業務システムをクラウドサービスを使って一新した。複数業務にまたがるグループ企業全体の活動を見える化し、迅速な経営判断に生かすのが狙いだ。
常務取締役 事業戦略室長の岡林 親志 氏は刷新の理由をこう語る。
「当社は、落雷被害を防ぐ技術開発、サービス提供に経営資源を集中している。雷は世界的災害であり、海外市場への展開している。大きく変動する市場環境に対応しながら、企業としての成長を維持していくためには、モノ、カネの流れを一元的に把握し、経営資源の見える化による迅速な意思決定が不可欠だと判断した」
そのために、基幹業務に加え、サプライチェーン管理や営業支援なども導入し、フロントオフィスからバックオフィスまでの情報を一元管理できるようにした。営業の案件化や予測精度を高め、正確な需要情報に基づく、材料や製品の供給体制を確立することで、生産計画の遅延や損失を防ぎたい考えだ。
新システムにサンコーシヤが導入したのは、オラクルが提供するSaaS(Software as a Service)。基幹業務システムに「Oracle Cloud ERP」を、経営パフォーマンス管理に「Oracle Cloud EPM」を、サプライチェーン管理に「Oracle Cloud SCM」を、顧客データ管理に「Oracle CX Sales」、営業支援ツールに「Oracle CPQ Cloud」を、それぞれ採用した。
採用の理由として「営業・見積管理、財務・予算管理からサプライチェーン管理までがITプラットフォーム上に構築され、統一されたデータモデルで標準のプロセスを利用できる」(岡林氏)ことを挙げている。
企業/組織名 | サンコーシヤ |
業種 | 製造 |
地域 | 東京都品川区(本社) |
課題 | 海外事業の拡大を図る中で、グループ企業全体の経営状況を把握し、迅速な経営判断を下したい。正確な需要に基づく生産計画を立案・実行したい |
解決の仕組み | 基幹業務から営業支援、サプライチェーン管理までのシステムを構築・連携し、フロントエンドからバックエンドまでの経営情報をリアルタイムに把握する |
推進母体/体制 | サンコーシヤ、日本オラクル |
活用しているデータ | 財務会計、販売管理、需給計画、調達・購買、在庫管理、顧客情報など |
採用している製品/サービス/技術 | 「Oracle Cloud ERP」、「Oracle Cloud EPM」、「Oracle Cloud SCM」、「Oracle CX Sales」、「Oracle CPQ Cloud」(いずれも米オラクル製) |
稼働時期 | 2020年8月4日(製品採用の発表日) |