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JR東日本、新潟で線路の積雪状況をモニタリングするIoTシステムを実証実験

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2020年8月19日

JR東日本(JR東日本旅客鉄道)は、新潟支社が管轄する路線の一部において、積雪状況をモニタリングするIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムの実証実験を2020年12月に開始する。積雪状況を把握し、適切な除雪作業に生かす。システムを開発したアクセルマークが2020年8月11日に発表した。

 JR東日本(JR東日本旅客鉄道)が、積雪状況を24時間モニタリングするためのシステム「YUKIMI」を導入する。線路上の積雪は、列車の速度低下や走行不能、ポイント不転換といった設備障害の要因につながる。従来は目視で確認してきたが、リアルタイムに把握することで、除雪作業における人手不足や見回り業務の負担を解消したい考えだ。

 実導入に向けた実証実験を2020年12月から、新潟支社が管轄する路線の一部において開始する。同地域は、特別豪雪地帯に指定されるほど降雪・積雪が多く、昼夜を問わず天候の急激な変化に対応する必要がある。

 YUKIMIは、積雪深センサーとデータ閲覧システムを一体化した監視システム。路線内にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)センサーを設置し、各地点の積雪深を計測する。データは内蔵の通信機能を使ってクラウドに送信する。電源供給はバッテリーと電源の2種類に対応する。積雪データは、PCやスマートフォンを使って確認する。

 開発は、IoT製品を手掛けるアクセルマークおよびMomoと共同で取り組んだ。両社は2019年2月に、IoT基盤「Palette IoT」(Momo製)を使う新規ビジネスの創出を目的に業務提携している。積雪のモニタリングは、その成果の1つ。現在、全国30の自治体でJR東日本と同様の実証実験を進めているという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名JR東日本旅客鉄道
業種交通
地域新潟市(JR東日本新潟支社)
課題線路への積雪は運行に支障をきたすが、その状況は目視で確認しており見回り作業の負担が大きいうえに人員が不足している
解決の仕組みIoTセンサーを使って積雪状況を24時間モニタリングする
推進母体/体制JR東日本、アクセルマーク、Momo
活用しているデータ積雪量データ
採用している製品/サービス/技術積雪モニタリングシステム「YUKIMI」(JR東日本がアクセルマーク/Momoと開発)
稼働時期2020年12月(実証実験の開始時期)