• UseCase
  • 公共

宮城県大河原町、高齢者の見守りにIoT電球を使うサービスを実証実験

DIGITAL X 編集部
2020年8月18日

宮城県柴田郡大河原町が、高齢者の見守りにIoT(Internet of Things:モノのインターネット)電球を使ったサービスの実証実験を2020年8月3日に開始した。電球の点灯データから異常の有無を判断し、異常時は家族や行政職員に通知する。同日に発表した。

 宮城県柴田郡大河原町が開始したのは、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)を使った高齢者の見守りサービスの実証実験。トイレなどに設置したIoT電球の点灯データをクラウドへ送信し異常を検知する(図1)。地域の高齢者が安心して暮らせる仕組みの実現を目指す。

図1:IoT電球を利用した見守りサービスの全体像

 具体的には、IoT電球が長時間消灯しているなど、点灯パターンに異常がある場合は、家族や職員のスマホアプリ、行政職員専用の管理ツールにアラートを通知し、高齢者の異変を早期に把握する。

 大河原町では住民の高齢化が進んでいる。県外に住む家族の多くが高齢者の安否確認に不安を抱えており、地域の見守り体制の構築を進めてきた。ただ新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する中、近隣住民や民生委員による安否確認は制限を受けていた。

 今回の実証実験では、高齢者と家族、行政職員の3者間で見守りサービスの利用実態を調査し効果を測定する。

 見守りサービスに採用したのは、IoTサービス「goo of thingsでんきゅう」(NTTレゾナント製)。通信SIMを内蔵したIoT電球を高齢者宅に無償で配布する。高齢者はIoT電球を設置すれば、後は通常に暮らせば良い。高齢者にとって難しい操作は不要で、かつ「見守られている」という意識を持たせない仕組みだとする。

 将来的には、町内在住の高齢者の暮らしを支える仕組みとして、goo of thingsでんきゅうの本格導入に向けた検討を進める計画だ。

 goo of thingsでんきゅうは、青森県むつ市が2020年2月から実証実験を始めている。NTTレゾナントは、自治体や企業との協業を検討・実施してきた。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名宮城県柴田郡大河原町
業種公共
地域宮城県柴田郡大河原町
課題離れて暮らす家族などが高齢者の安否を確認できる仕組みをつくりたい
解決の仕組み電球のON/OFFをクラウドに送信できる「IoT電球」を使って高齢者の安否を確認し、異常時は家族や行政職員に連絡する
推進母体/体制宮城県柴田郡大河原町、NTTレゾナント
活用しているデータIoT電球の点灯記録
採用している製品/サービス/技術IoT電球を用いた「goo of thingsでんきゅう」(NTTレゾナント製)
稼働時期2020年8月3日(実証実験の開始日)