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りそなHDがスマホアプリのオープンな連携基盤を構築、デジタル人材の拡充とアジャイル開発も推進

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2020年8月21日

りそなホールディングス(りそなHD)は、スマートフォン用アプリケーションの開発・実行基盤を構築する。他社・他行とのシステム連携のためにオープンな仕様を取り入れる。同基盤上でのアプリケーション/サービスの開発力を高めるために、日本IBMとの合弁会社への出資比率を引き上げ、デジタル人材の育成とアジャイル開発体制の推進にも力を入れる。2020年8月13日に発表した。

 りそなホールディングス(りそなHD)が構築する「りそなグループアプリ提携基盤」は、スマートフォン用アプリケーションの開発・実行基盤。オープンな仕様とし、他社や他行が持つ情報システムとの連携を容易にすることで、提携先企業はりそなグループのアプリを使ったスマホアプリの開発・提供が可能になるという。

 りそなグループアプリ提携基盤には、日本IBMの金融業界向けの開発基盤「IBM Digital Services Platform for Financial Services(DSP)」を採用した。業界に共通するサービスをクラウドベースでオープンかつ安定的に提供するための仕組みで、アプリケーションを低コスト・短期間で開発できるとする。

 同基盤を使ったアプリケーション開発力を高めるために、デジタル分野の人材獲得やアジャイル開発への取り組みを推進する。それに向け、日本IBMとの合弁会社ディアンドアイ情報システム(D&I)への出資比率を引き上げる。

 D&Iは1998年4月、旧大和銀行(現りそな銀行)がシステムの開発・運用を日本IBMにアウトソーシングした際に、実作業を担う企業として設立したもの。これまで、りそなHDの出資比率は15%だったが、これを株式譲渡により49%に引き上げる。実行予定日は2021年1月4日である。

 今後は、りそなHDのデジタル戦略パートナーに、日本IBMとD&Iを位置付け、同一拠点で戦略策定からアジャイル開発までを実行する(図1)。りそなHDはデジタル分野に対応できるD&Iの人材を増員するとともに、日本IBMからの人員受け入れを検討し、1000人体制を目指す。日本IBMが持つIT人材の採用・育成ノウハウに基づくデジタル・IT人材の育成も予定する。

図1:デジタル戦略の強化に向けた、りそなHDとD&I、日本IBMのパートナーシップ

 りそなHDは、中期経営計画において「デジタル&データ」「デザイン思考」「オープン」を通じたビジネスモデルおよび経営基盤の次世代化を掲げている。D&Iへの出資比率を高めることで、デザイン思考やアジャイル開発を利用し、戦略策定から試作品を用いた実現性の検証までの期間を短縮し、新規ビジネス創出やプロセス変革を推進する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名りそなホールディングス
業種金融・保険
地域東京都江東区(東京本社)
課題中期経営計画におけるデジタル戦略を実行するための基盤を構築するとともに、開発力の強化に向けたデジタル人材の拡充およびアジャイル開発を推進したい
解決の仕組み日本IBMとの合弁会社D&Iへの出資比率を高め、デジタル人材の拡充とアジャイル開発のための体制強化を図る
推進母体/体制りそなホールディングス、日本IBM、ディアンドアイ情報システム(D&I)
活用しているデータりそなHDが保有するデジタルデータ、アプリの情報など
採用している製品/サービス/技術「りそなグループアプリ提携基盤」(日本IBMの「IBM Digital Services Platform for Financial Services(DSP)」を元に構築)
稼働時期2021年4月1日(D&Iからの株式譲渡の実行予定日)