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ジヤトコ、自動車部品の品質検査をプロジェクター表示で支援する仕組みを導入

DIGITAL X 編集部
2020年8月31日

自動車部品メーカーのジヤトコは、品質検査作業をプロジェクターを使って指示する支援システムを2020年9月から本格稼働させる。複雑な品質検査工程の負担を軽減し、作業者の習熟度向上を図る。システムを提供した沖電気工業(OKI)が2020年8月25日に発表した。

 ジヤトコが導入するのは、生産現場における品質管理工程における作業内容を映像で指示するシステム。同時に作業内容をカメラで撮影し、画像認識により実績データとして管理することで、作業時間のばらつき具合や作業中の問題個所を特定する。(写真1)。富士第一地区工場で2020年9月から本格運用を始める。

写真1:プロジェクションアッセンブリーシステムの運用現場

 ジヤトコの品質検査工程では、検査担当者は50種類以上ある多種のゲージを使って規定された手順に従って検査を実施している。手順は複雑で担当者への負担が大きい。ベテランによる新人教育も難しく品質確保に向けて課題だった。

 新システムは2019年11月、富士第一地区工場に試験的に導入した。結果、1日あたりの工数を約3%(約30分)削減できた。そこから、(1)作業手順を映像でガイドすることによる標準作業の順守、(2)作業内容の映像記録による不具合発生時の早期改善、(3)新人作業者の習熟期間の短縮、が期待できると判断し、本格導入を決めた。

 採用したのは、OKIが開発した「プロジェクションアッセンブリーシステム」。OKI自身、自社のOKI富岡工場に導入しており、そこでは作業ミスがゼロになったとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ジヤトコ
業種製造
地域静岡県富士市(本社)
課題自動車部品の品質検査工程における作業者の負担軽減と新人作業者の習熟期間の短縮を実現したい
解決の仕組み品質検査工程の作業手順をプロジェクターを使って映像で表示し、手順の確認を容易にするとともに、作業内容を撮影した画像を解析し実績データを取得・分析する
推進母体/体制ジヤトコ、沖電気工業
活用しているデータ品質検査工程の作業内容、カメラで撮影した作業内容
採用している製品/サービス/技術「プロジェクションアッセンブリーシステム」(OKI製)
稼働時期2020年9月(富士第一地区工場での本格稼働時期)