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KDDI、テレワークに就く社員の健康を保つために健康管理システムを導入

DIGITAL X 編集部
2020年9月28日

KDDIは、長期化するテレワーク環境下において、社員の健康状態を日常的に把握し、健康を維持するための管理システムを導入した。毎日、社員のスマートフォンに1つの質問を送り、その回答内容をAI(人工知能)で解析し、不調の兆しを早期に発見しフォローする。2020年9月10日に発表した。

 KDDIが導入した「AI社員健康管理」は、社員の健康状態を日常的に把握するためにAI(人工知能)を使って心身の不調を早期に発見する仕組みだ(図1)。全社員約1万2000人を対象に2020年9月10日から導入している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で長期化するテレワーク環境下にあっても、社員の健康管理の強化を目指す。

図1:社員のストレス度合いを分析し、ストレス度合いに応じて早期面談を実施する

 AI社員健康管理は社員の業務用スマートフォンに対し、「最近、よく眠れていますか?」といった健康にかかわる質問を1日1回、メッセージアプリ「+メッセージ」で配信する。質問への回答をAIが分析し、その結果から得られるストレスの度合いや不調の兆しを元に、管理者は心身に不調のある社員をいち早く発見し面談などでフォローする。

 社員自身も、ダッシュボード機能によって、過去の回答内容や、全社平均値との比較など、自身の健康状況を把握できる。

 KDDIはこれまで、全社員を対象にしたストレスチェックを1年に1回実施するとともに、残業時間やストレスチェックの結果といったデータを用いた「AIによる不調予兆者検知」と「社内カウンセラー面談」を1年に2回実施してきた。

 ただ1年に2回の状況把握ではリアルタイム性が低く、不調の予兆を見逃す可能性があったという。

 AI社員健康管理は、KDDIの社内カウンセラーの意見をもとに、KDDIテクノロジー、KDDI総合研究所と共同で開発した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名KDDI
業種通信
地域東京都千代田区(本社)
課題長期化するテレワーク環境下において、社員の体調をリアルタイムに管理したい
解決の仕組み社員に1日1回、スマートフォンを通じて健康に関する質問に答えてもらい、心身の不調につながる予兆を早期に察知しフォローする
推進母体/体制KDDI、KDDIテクノロジー、KDDI総合研究所
活用しているデータ社員が回答した健康にかかわる質問の内容
採用している製品/サービス/技術AI社員健康管理(KDDIら3社が開発したストレス分析システム)
稼働時期2020年9月10日