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鴻池組、建設現場の生産性向上を目的にMR関連技術を開発へ

DIGITAL X 編集部
2020年9月28日

鴻池組は、建設現場の生産性向上を目的にMR(複合現実)関連技術の開発に取り組む。MR技術を使って業務の効率化と生産性の向上を図り、建設業界の課題である人手不足を解消するとともに、MR技術の開発と普及を目指す。2020年9月10日に発表した。

 鴻池組が取り組むのは、建設現場の生産性向上を目的にしたMR(複合現実)関連技術の開発だ。2020年7月に大阪市で着工した同社の研究施設「KONOIKEテクノセンター(仮称)」の建設現場において、MR技術や、そのためのソフトウェア、MRデバイスを活用し、生産性の向上に取り組む(図1)。

図1:建設現場において図面をMRデバイスで表示する様子

 具体的には、KONOIKEテクノセンターの基礎工事フェーズから完成後の運用フェーズに至るまでにMR技術を利用する。MR映像による杭工事・建て方順序・インサート取り付けなどの支援、MRデバイスの通信機能を利用した検査帳票との連携や遠隔での検査などを計画している。

 MR技術の開発は、MRソフトウェア「GyroEye Holo」(ジャイロアイホロ)を開発するインフォマティクスと共同で取り組む。開発中の技術も含めて利用する。MRデバイスには、「Microsoft HoloLens 2」(米マイクロソフト製)および同デバイスを元にしたヘルメット一体型のMRデバイス「Trinble XR10」(ニコン・トリンブル製)を使う。

 両社は今後、各フェーズの取り組み内容を順次公開するとともに、今回の取り組みで得られた知見や技術情報を鴻池組の建築・土木分野のプロジェクトに応用し、施工の効率化と生産性の向上を図っていく。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名鴻池組
業種製造
地域大阪市(KONOIKEテクノセンター)
課題建設現場の生産性を向上させる技術を開発し、建設業界の人手不足を解消したい
解決の仕組み新築工事の各施工においてMR技術・デバイスを利用し、業務の効率化や生産性の向上につながるMR技術を開発する
推進母体/体制鴻池組、インフォマティクス
活用しているデータ建設現場の映像や設計図など建設工事に関する情報
採用している製品/サービス/技術MRソフト「GyroEye Holo」(インフォマティクス製、MRデバイス「Microsoft HoloLens」(米マイクロソフト製)、ヘルメット一体型MRデバイス「Trinble XR10」(ニコン・トリンブル製)
稼働時期2020年8月