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トヨタ、モビリティとリテールの2領域に新事業会社を電通グループとともに立ち上げ

DIGITAL X 編集部
2020年10月8日

トヨタ自動車は、モビリティビジネスとリテール(小売り)の2領域において、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための新会社を電通グループとともに2021年1月に設立する。2020年9月16日に発表した。

 トヨタ自動車と子会社のデルフィスは、モビリティビジネスとリテール(小売り)ビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するための新体制を電通グループと共同で構築する(図1)。持ち株会社を置き、その下に2つの事業会社を立ち上げる。2021年1月から事業を開始する予定だが、社名は発表時点での未定である。

図1:マーケティングの変革およびモビリティビジネスの創造に向けたトヨタ自動車の新体制

 トヨタは、これまでもマーケティングやビジネスモデルの変革に取り組んできた。だが単独では実現が困難と判断したという。新体制構築によって変革を加速させたい考えだ。

 事業会社の1つは、モビリティビジネスを加速させるためのもの。デルフィスの事業を基盤に展開する。具体的には、(1)顧客から信頼されるブランドづくりに向けた新たなコミュニケーションの革新、(2)デジタル社会の進展など時代の変化を先取りした新たなマーケティングへの変革、(3)モビリティ社会でのビジネスへのチャレンジを挙げる。

 もう1つの事業会社は、リテール領域のDXを推進するためのもの。デジタルコミュニケーション分野の研究機関に位置付け、新たな仕組みとビジネスの創造に取り組む。

 2つの事業会社を統括する持株会社は、マーケティング領域の変革に関する戦略的な意思決定を下す。持株会社の株主構成は、トヨタ自動車が66%、電通グループが34%だ。

 新体制の構築にあたり、トヨタ自動車とデルフィス、電通グループは2020年9月に、デルフィスによる電通グループへの第三者割当増資を含む資本提携契約を締結している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名トヨタ自動車
業種製造
地域愛知県豊田市(本社)
課題自動車業界のコミュニケーション革新やマーケティングへの変革を加速させたいがトヨタ自動車単体では実現が難しい
解決の仕組みトヨタ自動車子会社のデルフィス、電通グループおよび電通とともに新体制を構築し、モビリティとリテールの2領域での変革を推進する
推進母体/体制トヨタ自動車、電通グループ、電通
活用しているデータ自動車や顧客に関する各種の情報
稼働時期2021年1月(新会社の事業開始予定時期)