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丹波農園、栗拾いをAIとロボットで自動化する実証試験

DIGITAL X 編集部
2020年10月20日

栗農園を運営する丹波農園は2020年9月、栗拾いをロボットで自動化する実証試験を実施した。AI(人工知能)画像解析と自走式のロボットアームを使い、ロボットが栗を拾いながら移動できることを確認したという。ロボットを開発したアトラックラボが2020年10月5日に発表した。

 栗農園を運営する丹波農園(京都府船井郡)は、自動栗拾いロボットの実用化に向けた実証試験を、栗収穫の最盛期である2020年9月下旬に実施した(図1)。各種動作に問題はなく、ロボットが栗を拾えることを確認した。今後は、運用時間や収穫箱の大きさ、集荷方法などを含めた試験を進める計画だ。

図1:AIカメラとパラレルリンク型のアームを搭載する自動栗拾いロボット「Arm-I」

 丹波農園が実施したのは、あらかじめ決められたコースを自走するロボットにロボットアームを搭載し、栗拾いを自動化するための実証実験。ロボットのアーム先端に取り付けたカメラで地面の画像を撮影。AI(人工知能)技術で画像を解析し、栗を認識するとロボットアームを動かして栗を拾う。

 自動栗拾いロボットの「Arm-I」は、アトラックラボがS-Techno Factoryと共同で開発した。

 ロボットのアームの先端に取り付けるグリッパーを変更し、AIの学習データを他の作物に変えれば、栗以外の作物の収穫に応用できるとしている。グリッパーは、作物や用途に合わせて形状を変更でき、3Dプリンターで作成すれば、より複雑な形状のグリッパーも作成できるという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名丹波農園
業種農林水産
地域京都府船井郡
課題人手に頼っていた栗の収穫を自動化し、作業の負担を軽減したい
解決の仕組み自律走行するロボットのアームに取り付けたカメラで撮影した地面の画像をAI技術で解析し、栗を認識すればロボットアームで栗を拾う
推進母体/体制丹波農園、アトラックラボ、S-Techno Factory
活用しているデータカメラが撮影した栗農園の地面の画像データ
採用している製品/サービス/技術自動栗拾いロボット「Arm-I」(アトラックラボとS-Techno Factoryの共同開発)
稼働時期2020年9月下旬(実証実験の時期)