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農林中央金庫、JAバンクアプリの機能拡充に向けオープンAPI基盤を構築

DIGITAL X 編集部
2020年10月23日

農林中央金庫(農林中金)は、スマートフォン用アプリケーション「JAバンクアプリ」の機能を拡充した。そのためにオープンAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)基盤を構築し、既存の勘定系システム上のデータを参照できるようにした。開発を支援した日本IBMが2020年10月14日に発表した。

 農林中央金庫(農林中金)の「JAバンクアプリ」は、顧客がスマートフォンを使って口座残高や入出金の明細を確認できるアプリケーション。今回、新たに投資信託の残高・損益や、定期性貯金の契約情報を照会する機能を追加した。全国600以上のJAバンクの個人顧客に提供し、利便性の向上を図る。

 新機能では、JAバンク公式キャラクターの「よりぞう」が定期積金の掛金の積立度合をアニメーションで教えたり、商品種別ごとの残高を一目で把握できる資産チャートを表示したりもできる。視覚的に親しみやすいサービスを実現するのが目的だ。

 JAバンクアプリの機能拡充に向けて農林中金はオープンなAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)基盤を構築した。勘定系システムを変更することなく、モバイルアプリから勘定系システム上のデータを参照する機能の開発を容易かつ短期間に開発できたとしている。基盤はパブリッククラウド「IBM Cloud」(IBM製)上にある。

 JAバンクアプリの開発では、アジャイル開発の手法を採用した。開発には、IBMのiX(Interactive eXperience)部門のデザイナーが参画している。

 農林中金は今後、JAバンクアプリの機能拡張や、外部企業と連携するアプリの開発に柔軟かつスピーディーに対応することで、JAバンクのデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していくという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名農林中央金庫
業種金融・保険
地域東京都千代田区(本店)
課題顧客に提供しているスマートフォン用アプリケーション「JAバンクアプリ」の機能拡充において、視覚的に親しみやすいサービスとして提供したい
解決の仕組み勘定系システムが持つデータを外部から参照するAPI連携基盤を構築し、スマホアプリの開発を容易にする
推進母体/体制農林中央金庫、日本IBM
活用しているデータ貯金の口座残高や入出金の明細、投資信託の残高・損益や定期貯金の契約情報など
採用している製品/サービス/技術パブリッククラウド「IBM Cloud」(IBM製)