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第一生命、顧客向けサービスをデータに基づき開発するためのIT基盤を構築

DIGITAL X 編集部
2020年11月12日

第一生命保険が、社内外のデータを連携しビジネスに活用するためのIT基盤を構築し2020年7月から運用している。全社に順次展開し、新しいビジネスの創出につなげたい考えだ。IT基盤の構築を支援したインフォマティカ・ジャパンが2020年10月28日に発表した。

 第一生命保険が構築した新IT基盤は「DMAP(Data-Management Analytics & Platform)」。同社データマネジメント室が2020年7月から運用を開始している(図1)。社内の各部門がデータをビジネスに利用することで、顧客の健康維持および向上を支える新しい商品/サービスの創出を目指す。

図1:第一生命保険が構築したIT基盤「DMAP」の概要

 DMAPは、第一生命におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)戦略の柱の位置づけだ。2020年10月からは営業部門を皮切りに順次社内に展開し、全社規模でのデータの戦略的な活用を進めていく計画である。

 DMAPが管理するデータは、同社が保有する顧客データや、レガシーおよびオープン系システムのトランザクションデータ、関連会社が展開する健康増進アプリケーションが日々蓄積する顧客の運動・健康データなど。これら社内外のデータを自動的に取り込み、データレイクに蓄積する。

 同時に、全社規模のデータカタログを自動的に生成する。DMAPの利用者は、データカタログから業務に利用したいデータを検索・抽出し、分析やレポーティング用途に加工・変換できる。

 今後は、グループ子会社の健康増進アプリケーションおよび外部パートナーとDMAPの連携を図り、健康や医療を切り口としたサービスの提供や官民サービスとのマッチング提供などに取り組む。

 DMAPの構築においては、データマネジメントツールの「Informatica Data Engineering Integration」、データカタログの「Informatica Enterprise Data Catalog」、データ分析ツールの「Informatica Enterprise Data Preparation」(いずれも米インフォマティカ製)を採用している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名第一生命保険
業種金融・保険
地域東京都千代田区(本社)
課題社内外のデータをビジネスに有効利用できる環境を構築し、新しい商品やサービスの創出につなげたい
仕組み社内外のデータを機動的につなぐIT基盤を構築し、全社規模でデータを活用する
推進母体/体制第一生命保険、インフォマティカ・ジャパン
活用しているデータ顧客データや、レガシーシステムおよびオープン系システムのトランザクションデータ、関連会社が展開する健康増進アプリが日々蓄積する顧客の運動・健康データなど
採用している製品/サービス/技術データマネジメントツール「Informatica Data Engineering Integration」、データカタログ「Informatica Enterprise Data Catalog」、データ分析ツール「Informatica Enterprise Data Preparation」(いずれも米インフォマティカ製)
稼働時期2020年7月(データマネジメント室での運用開始時期)