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米フロリダ州、スマートフォンで利用できるモバイル運転免許証を2021年に発行

DIGITAL X 編集部
2020年11月12日

米フロリダ州の高速道路安全・車両省は、スマートフォンやタブレットでアクセスできるモバイル運転免許証サービスを米国で初めて開始する。2021年から申請を受け付ける予定だ。モバイルIDとして本人確認にも利用する。開発を支援した仏タレスの日本法人が2020年10月28日に発表した。

 米フロリダ州が提供するのは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスから運転免許証の内容を確認できる「モバイル運転免許証検証サービス」(図1)。住民が利用するためのモバイルアプリも提供する。

図1:モバイルアプリのイメージ

 フロリダ州は、同サービスによってモバイルIDを推進したい考えだ。フロリダ州の住民は、種々のサービスを利用する際のオンラインによる本人確認を安全に実施できる。同州のロン・デサンティス知事は、セキュアで信頼性のあるモバイルIDの提供を優先課題に挙げている。

 モバイル運転免許証は、従来の運転免許証と同様に、身分証明としても使用できる。身分証として利用する際は、本人が自身のモバイルIDアプリを有効にし、必要な認証情報を選択したうえでモバイルデバイスを提示する。たとえば、カジノに入場する際に必要な年齢証明に関する情報だけを表示し、氏名や誕生日、住所は表示しないように選択できる。

 モバイル運転免許証は、仏タレスのモバイル運転免許証技術を使って開発し、全米および国際基準に準拠したセキュリティー機能を搭載した。運転免許証のデジタル画像を表示するのでは加工が容易なため、セキュアなデジタル認証情報を取り入れることで偽造を困難にしているという。

 タレスは、米国の複数の州において、モバイル運転免許証のパイロット導入を成功させている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名米フロリダ州高速道路安全・車両省
業種公共
地域米国フロリダ州
課題住民にセキュアで信頼性のあるモバイルIDを提供し、種々のサービスを利用する際の本人確認の利便性を向上させたい
解決の仕組み最新のデジタル認証機能を搭載したモバイル運転免許証を本人確認の手段として提供する
推進母体/体制米フロリダ州高速道路安全・車両省、仏タレス
活用しているデータ氏名や年齢、誕生日、住所、資格など住民の情報
採用している製品/サービス/技術モバイル運転免許証サービス/アプリ(仏タレス製)
稼働時期2021年