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米国防総省、防衛業界における製品のライフサイクル管理を確立するデジタルスレッドを導入

米国防総省は、航空宇宙・防衛業界全体で設計から製造、保守・破棄までのライフサイクル全般を対象にした製品情報の一元管理を実現するために、新たな「デジタルスレッドシステム」を導入した。システムを提供する独シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアが2020年11月2日に発表した。
米国防総省は、同省およびOEM(相手先ブランドによる生産)メーカー、補給基地、防衛関連スタートアップ企業を含めた、防衛業界のサプライチェーン全体を対象に、製品関連情報及び進ちょく状況の一元管理の実現に取り組んでいる。革新的な機能の開発と提供を加速させるのが目的だ。
同省は、投資コストの増加や厳格な契約規制など、多くの課題に直面してきた。複雑な米国防総省のプログラムをサポートするデータを防衛業界全体で共有するためのオープンかつ統合されたデジタル環境を求めていた。
その解決策として今回、種々の製品のライフサイクルを管理・追跡可能するための環境になる「デジタルスレッド」のためのシステムを新たに導入した。同システムを基盤に、国防総省および防衛関連企業が取り組むプログラムに対し、シームレスなライフサイクル管理を可能にし、状況や優先順位の変化に継続的に適応できるだけのスピードや柔軟性を確保したい考えだ。
新デジタルスレッドは、エンドツーエンドのモデル定義や、シミュレーション主導型のライフサイクル管理、プロセス管理の機能を備える。下流工程においても、ミッションや要件、アーキテクチャーを常に可視化し、確実にプロセスを追跡できるようにしたという。
米国防総省が導入したのは、「防衛業界向けデジタルスレッド(Digital Thread for Defense)」(独シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア製)。今回の導入に当たりシーメンスは、オープンなエコシステムとアーキテクチャーを持つ防衛業界向けデジタルスレッドによって、国防総省の施設や防衛業界のパートナー企業の、それぞれが各社の能力を迅速に高められるとしている。
企業/組織名 | 米国防総省 |
業種 | 公共 |
地域 | 米バージニア州(本部) |
課題 | 国防総省と防衛業界のサプライチェーン全体で機能の開発と提供のスピードアップとコスト削減を図りたい |
解決の仕組み | 国防総省、OEMメーカー、補給基地、スタートアップ企業を含めた防衛業界全体の変革を支援するデジタルスレッドを導入する |
推進母体/体制 | 米国防総省、独シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア |
活用しているデータ | 米国防総省が防衛業界から調達する物品の情報 |
採用している製品/サービス/技術 | 「防衛業界向けデジタルスレッド」ソリューション(独シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア製) |