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エンジニアリングポリマー製造の英Nylacast、コロナ禍での成長戦略を描きERPをクラウド型に変更
精密エンジニアリングポリマー製品を設計・開発する英Nylacastは、コロナ禍にあっても成長戦略を推進するためのプロジェクトをスタートする。その一環で経営基盤となるERP(統合基幹システム)をオンプレミス型からクラウド型に切り替える。クラウドサービスを提供する米インフォアの日本法人が2020年11月6日に発表した。
英Nylacastは、エンジニアリングポリマー製品を設計・開発する企業。今回、自動車向けと工業製品を扱う2つの事業部を対象に、コロナ対応と顧客ニーズの多様化・短納期化に対応するためのプロジェクト「スプリント」をスタートさせる。
スプリントプロジェクトでは、製造現場における紙ベースのプロセスの削減のほか、主要なサプライヤーと顧客を対象にしたポータルサイトを立ち上げ、顧客サポートの改善や、購買元帳管理の自動化などを進める計画だ。
同社は今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応で多くのスタッフがリモートで作業している。同社CFO(最高財務責任者)のMark Bevan 氏は、「システムの堅牢性と柔軟性を高めることで、緊急事態への対応をさらに改善できる」と話す。
そのために経営基盤であるERP(統合基幹業務システム)を、現行のオンプレミス型からクラウド型に移行する。事業の俊敏性をさらに高め、市場の変化に対し、より迅速かつ優れた対応を取れるようにするのが目的だ。
加えてクラウドへの移行により、コスト低減およびハードウエア管理の複雑さの軽減を見込む。リスクを伴う大規模なアップデートを周期的に適用する必要がなくなるほか、新機能を継続的に取り入れられる点もメリットに挙げる。
Nylacastが採用するのは、工業用製品・素材加工業界向けのクラウドERPの「Infor CloudSuite Industrial」(米インフォア製)。現行の業務アプリケーション以上の機能があり、社内での管理負荷の軽減、堅牢性と柔軟性を持つことを評価したという。
企業/組織名 | 英Nylacast |
業種 | 製造 |
地域 | 英国レスター(本部) |
課題 | コロナ禍によるリモート作業状態にあっても市場の変化に、より迅速に対応できる仕組みを構築したい |
解決の仕組み | 新しい機能を継続的に取り入れられるよう経営基盤であるERPをクラウド型にする |
推進母体/体制 | Nylacast、米インフォア |
活用しているデータ | 製造や購買、顧客サポートに関する情報など |
採用している製品/サービス/技術 | 工業用製品・素材加工業界向けクラウドERP「Infor CloudSuite Industrial」(米インフォア製) |