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ホームセンターのカインズ、接客品質の向上を目的に店頭で動画像を見る従業員教育を全店に展開

DIGITAL X 編集部
2020年12月7日

ホームセンターを運営するカインズは、接客品質を高めるために、店頭で閲覧できる動画像を使った従業員教育の仕組みを全225店舗に展開した。従業員の商品知識や業務手順の理解度などのばらつきを解消する。教育コンテンツの作成ツールを提供したスタディストが2020年11月18日に発表した。

 カインズが導入したのは、画像と動画を組み合わせて業務手順書を作成・共有するための仕組み。モバイル端末を使って、いつでも学習できるようにすることで、従業員教育における質のばらつきを解消し、接客品質の向上と、従業員教育の効率化を図る(図1)。2019年7月に試験導入を開始し、2020年7月から全225店舗に展開している。従業員の業務手順の理解度が向上しているという。

図1:モバイルデバイスを使って店舗で手順や商品情報を確認する

 今後は、商品に関する専門知識を持ったエキスパートの知識や技能のコンテンツ化を図り、全国の店舗に展開。併せて、毎週のように発売しているプライベートブランドの新商品の解説動画も現場のスタッフがいつでも閲覧できるようにもする。最新の商品の魅力を顧客に正しく伝えられるようにするなどで、接客の質と顧客満足度の向上を目指す。

 カインズはこれまで、約2万人いる従業員の教育ツールとして文字を中心としたマニュアルを使用してきた。しかし、モバイル端末で閲覧できないほか、「文字だけでは伝わらない」「人によって解釈が異なる」といった課題を抱えていた。

 コンテンツ作成用に導入したのは、クラウド型のマニュアル作成ツールの「Teachme Biz」(スタディスト製)である。

 Teachme Bizは、2020年4月に入社した新卒社員へのオンラインの自習用にも利用している。教育担当者が受講者の業務に応じた受講コースを作成し新卒研修をフォローした結果、研修後の試験の合格率が昨年度の90%が98%にまで向上したという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名カインズ
業種流通・小売り
地域埼玉県本庄市(本社)
課題従業員教育における質のばらつきを解消し、業務手順の理解度を高め、接客品質の向上につなげたい
解決の仕組み画像と動画を組み合わせた手順書を作成しモバイル端末でいつでも参照できるようにする
推進母体/体制カインズ、スタディスト
活用しているデータ画像と動画を組み合わせた業務手順書、エキスパートパートが持つ知識・技能、新商品の情報
採用している製品/サービス/技術クラウド型マニュアル作成ツール「Teachme Biz」(スタディスト製)
稼働時期2020年7月(全店舗への導入時期)