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沖縄県の南城市とうるま市、観光振興を目的に小型モビリティを使った観光型MaaSを実証実験
沖縄県の南城市とうるま市は、小型モビリティを使った観光型MaaS(Mobility as a Service)の実証実験を2021年2月5日に開始する。観光振興と地域活性化を目的に、両市内の観光地を巡る周遊プランを用意し、観光型MaaSの有効性を検証する。実証に参加するNECソリューションイノベータらが2020年11月20日に発表した。
沖縄県の南城市とうるま市が取り組むのは、観光振興と地域活性化に向けた観光型MaaS(Mobility as a Service)の実証実験(図1)。両市には、世界遺産をはじめ多くの観光資源があるが、公共交通機関によるアクセスや周遊のための交通網が少なく、周遊に向けた二次交通の整備などが求められている。
そのため実験では、両市内で、小型モビリティおよび市内を巡るコミュニティバス「Nバス」、およびキャンピングカーを使った2泊3日の周遊プランを提供する。実施期間は2021年2月5日から3月28日を予定する。
各種モビリティを利用するためのチケットや有料観光施設の入場券を電子化し、スマートフォン用のMaaSアプリケーションで利用できるようにすることで、利便性の向上と不正利用の防止を図る。観光客は専用アプリを使い、電子スタンプを使って認証する。
MaaSアプリでは、ポイントが貯まるミッションなどを掲示し、観光ルートへの誘致を促す。周遊プランの参加者は、ミッションを達成すれば獲得したポイントを記念品と交換できる。
実験には、南城市およびうるま市のほか、NECソリューションイノベータなど9者が参加して実施する(表1)。
組織名 | 役割 |
---|---|
南城市役所 | 実証実験の場所提供、関係機関との調整など |
うるま市役所 | 実証実験の場所提供、関係機関との調整など |
NECソリューションイノベータ | 全体統括、スマートフォン向け観光MaaSアプリの開発 |
ニアミー | 観光MaaSアプリ開発におけるタクシーの予約機能の提供とアプリの運用管理、ツアーの企画および販売全般、ツアー用Webサイト制作、移動サービスの手配 |
りゅうにちホールディングス | カーシェアシステムの運用・管理、小型モビリティのレンタル・運用、キャンピングカーのレンタル・運用 |
沖東交通 | 那覇空港から南城市間のタクシーの手配・運行 |
ギフティ | 募集型企画旅行に含まれる各移動手段の乗車チケット |
タピック沖縄 | 施設入場券の電子化、電子スタンプによる情報管理 |
アンサ沖縄リゾート | 実証場所の提供、施設の利用許可 |
なお南城市は今回の実証実験に先立ち、2020年2月と3月にオンデマンド交通や小型モビリティなどを使った観光型MaaSを検証している。同実験において、参加者の9割以上が南城市内の周遊を高く評価し、再利用を希望した。今回は実施エリアをうるま市にまで広げ、サービスを拡充して実証実験を進める。
企業/組織名 | 沖縄県の南城市および、うるま市 |
業種 | 公共 |
地域 | 沖縄県の南城市および、うるま市 |
課題 | 世界遺産をはじめ多くの観光資源があるが、公共交通機関によるアクセスや周遊のための交通網が少なく、周遊が難しい |
解決の仕組み | 小型モビリティ、コミュニティバス、キャンピングカーなど各種モビリティによって市内や観光地を自由に移動できる二次交通や周遊手段を整備する |
推進母体/体制 | 沖縄県南城市、沖縄県うるま市、NECソリューションイノベータ、ニアミー、りゅうにちホールディングス、沖東交通、ギフティ、タピック沖縄、アンサ沖縄リゾート |
活用しているデータ | 各種モビリティや観光施設の利用状況など |
採用している製品/サービス/技術 | スマートフォン向け観光MaaSアプリ、カーシェアシステム |
稼働時期 | 2021年2月5日~3月28日(実証実験の実施期間) |