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福井県、除雪作業の効率化に向け路面状況を画像から判別するAIを実証実験

DIGITAL X 編集部
2020年12月15日

福井県は、除雪作業などの道路管理の効率を高めるために、路面状況をAI(人工知能)によって判別する実証実験を2020年12月に開始する。カメラで撮影した路面の画像をAI技術を使ってリアルタイムに判別し、除雪や凍結防止剤の散布などの作業効率を高める。2020年11月24日に発表した。

 福井県は、除雪や凍結防止剤の散布など冬期の道路管理の効率を高めるために、カメラで撮影した路面の画像をAI(人工知能)技術を使って解析する実証実験を開始する(図1)。路面状況をリアルタイムに把握し、作業実施の判断や作業効率の向上に活かしたい考え。2020年12月から2021年8月まで実施する。

図1:カメラの撮影画像をAIで解析し路面状態を判別する

 福井県では近年、豪雪や吹雪による雪害や大規模なスタックが発生している。降雪や気温低下によって路面に雪が積もったり凍結したりすると、車両事故やスタックの要因になり道路管理の課題だった。

 課題の解消に向け福井県では、路面状況を確認するためのカメラやライブカメラを設置してきた。今回、それらカメラの撮影画像の解析にAI技術を適用し、状況の変化を早期に把握できるようにする。

 実験では、広範囲に設置したカメラの撮影画像をAIを使って自動かつリアルタイムに判定し、その精度を検証する。路面の状態を面的に把握することで、より網羅的に状況を把握できるとしている。

 路面状態の判別には、日本気象協会とスペクティが開発した技術を採用した。両社は2019年から、道路に設置したカメラの撮影画像とAI技術を組み合わせた防災サービスの開発に取り組んでいる。実証実験に使用するAIは、同技術を応用して開発した。今後、全国への展開を目指すとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名福井県
業種公共
地域福井県
課題冬季の道路管理作業の効率を高めるために、道路の凍結や積雪状態をリアルタイムに把握したい
解決の仕組み道路に設置したカメラから得られる画像をAIで解析することで路面状態を自動かつリアルタイムに把握できるようにする
推進母体/体制福井県、日本気象協会、スペクティ
活用しているデータ道路を撮影した画像
採用している製品/サービス/技術AIによる路面状態判別技術(日本気象協会およびスペクティが開発)
稼働時期2020年12月~2021年8月(実証実験の実施期間)