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鹿島道路、現場での建機の稼働状況を可視化するIoTシステムを導入

DIGITAL X 編集部
2020年12月28日

鹿島道路は、現場における建機の稼働状況を監視するためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)システムを2020年10月から導入している。建機の稼働状況と位置情報を一元管理することで現場の管理業務の効率化を図る。システムを構築したNECソリューションイノベータが2020年12月14日に発表した。

 鹿島道路が2020年10月に導入したのは、建機の稼働状況の監視システム(図1)。建機の稼働状況と位置情報を、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の仕組みとLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークを使ってリアルタイムに取得・一元管理することで、建機の管理業務の効率を高めるのが目的だ。

図1:鹿島道路が導入する建機の監視システム

 建機の稼働時間を正確に把握することで、整備情報の取得や工事代金の算出、遊休建機の適正な配置などが可能になる。災害発生時には建機を迅速に移動させるなどが期待できる。

 稼働状況は、GPS(全地球測位システム)による位置情報と合わせることで、地図上で確認できる(図2)。集計したデータをCSV形式でダウンロードすれば、他社システムの地図上に展開することもできる。

図2:建機の稼働状況は地図上で確認できる

 監視システムでは、建機にLPWAの1規格である「Sigfox」に対応した通信デバイスを装着する。同デバイスは加速度センサーとGPSセンサーを備え、建機の稼働時の振動から稼働状況を検出する。

 鹿島道路ではこれまで、日本全国に配置されている建機の稼働現場や稼働時間を、各支店から寄せられる報告書を基に集計していた。タイムリーで正確な稼働状況を収集が課題だった。

 監視システムは、NECソリューションイノベータが開発した。同社は2021年から本システムを鹿島道路以外の建設会社にも提供していく。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名鹿島道路
業種製造
地域東京都文京区(本社)
課題全国の支店からの報告書を基に集計していた建機の稼働状況をリアルタイムに把握したい
解決の仕組み建機に加速度センサーとGPSセンサーを取り付け、振動データをLPWAのSigfoxで収集し、稼働状況をリアルタイムに把握する
推進母体/体制鹿島道路、NECソリューションイノベータ
活用しているデータ建機の振動とGPSによる位置情報
採用している製品/サービス/技術IoT、LPWA、GPS、加速度センサー
稼働時期2020年10月