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栃木県那珂川町、温泉水を使ったトラフグの養殖へのIoT活用を実証実験

DIGITAL X 編集部
2020年12月28日

栃木県那珂川町は、温泉水を使ったトラフグの養殖にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)機器を使い、水質データの計測やコントロールを効率化するための実証実験を開始する。陸上養殖における安定した生産環境を構築するのが目的だ。実験に参加するNTT東日本栃木支店らが2020年12月4日に発表した。

 栃木県那珂川町が取り組むのは、陸上養殖業の安定した生産環境を構築するためにIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を活用するための実証実験(図1)。温泉水を使ったトラフグの養殖プールをカメラなどで遠隔監視し、水質のコントロールやデータ計測の効率化を図る。栃木県IoT推進ラボの「地域課題解決のためのIoT等未来技術を活用した実証実験」のプログラムとして実施する。

図1:温泉水を使ったトラフグの養殖プールの水質を遠隔監視する

 実験では、トラフグの養殖プールに水質計とクラウドカメラを設置し、養殖プール内の水質(pH値、酸素濃度、塩分濃度、水温)を常時計測してデータ化する。PCやタブレット端末などを使って遠隔から水質状況を監視する。

 基準値とのかい離が発生すれば、際に迅速に対応することで、トラフグのへい死率の低下を図る。人手によるデータ計測の労力を削減しながら、適切な水質コントロールによる生産性向上を期待する。

 温泉トラフグを養殖する岩商が十ヶに協力し、九州テンの水質計およびIoTゲートウェイと、NTT東日本のクラウドカメラ「ギガらくカメラ」を使ってシステムを構築した。

 那珂川町は今後、実験結果と、従来方式の検査による水質データや養殖魚のへい死率を比較し、実業務における運用効率性などを検証する考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名栃木県那珂川町
業種公共
地域栃木県那珂川町
課題温泉水を使ったトラフグ養殖業における生産環境を安定化させたい
解決の仕組み養殖プールに水質計やクラウドカメラを設置し、プールの水質管理の効率を高め早期対応を可能にする
推進母体/体制栃木県那珂川町、栃木県IoT推進ラボ、NTT東日本、岩商、九州テン
活用しているデータ養殖プール内の水質(pH値、酸素濃度、塩分濃度、水温)、カメラの映像
採用している製品/サービス/技術水質計およびIoTゲートウェイ(九州テン製)、クラウドカメラ「ギガらくカメラ」(NTT東日本製)