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独BASF、発電所のボイラー点検にドローンを導入

DIGITAL X 編集部
2020年12月29日

化学品メーカーの独BASFは、発電所のボイラー点検に超音波探傷検査が可能なドローンを導入した。検査のための足場の設置コストや、作業時間の削減が目的だ。ドローンを提供するテラドローンが2020年12月8日に発表した。

 化学品メーカーの独BASFが、ドローンを使った発電所のボイラー点検を始めている(写真1)。超音波探傷検査(Ultrasonic Testing)によるもので、従来の点検手法と比較して、足場の設置コストを数百万円から数千万円まで削減、作業時間も40時間以上の短縮を見込む。職員の高所作業に伴う危険や有害物質摂取の抑制も期待する。

写真1:ドローンによる点検に取り組む独BASFのプラントの外観

 欧州では、化学プラント内の発電設備の定期点検が義務化されている。BASFはドローンを利用することで設備の点検業務の効率を高める(動画1)。


動画1:ドローンによる板厚検査の様子

 BASFが導入したドローンは、テラドローンのグループ会社であるオランダのTerra Inspectioneeringが開発した「UTドローン」だ(写真2)。


写真2:独BASFが導入したTerra InspectioneeringのUTドローン

 Terra Inspectioneeringは、オイルやガスの貯蔵タンクの点検・メンテナンスを手掛けており、独自のUTドローンを使ったタンクの壁厚点検に注力しているという。ドローンで収集した検査データを顧客が利用するためのクラウド環境も構築・運用している。


デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名独BASF
業種製造
地域ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン(本社)
課題発電所ボイラーの点検コストを削減するとともに、点検作業にあたる職員の安全性を高めたい
解決の仕組み超音波探傷検査が可能なドローンを使って設備を点検する
推進母体/体制独BASF、蘭Terra Inspectioneering
活用しているデータ発電所ボイラーの検査データ
採用している製品/サービス/技術超音波探傷検査、ドローン