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トヨタ自動車、エンジンの生産工程の作業指示にプロジェクションアッセンブリーを導入

DIGITAL X 編集部
2020年12月29日

トヨタ自動車は、エンジンを生産する下山工場(愛知県みよし市)の生産工程において、プロジェクター映像を使って指示するプロジェクションアッセンブリーシステムを2020年7月末から運用している。作業ミスの防止と作業効率を高めるのが目的だ。システムを導入した沖電気工業が2020年12月9日に発表した。

 トヨタ自動車の下山工場(愛知県みよし市)はエンジンの生産拠点の1つ。2020年7月末から、生産工程での作業指示にプロジェクター映像を使うシステムを運用している(図1)。複雑なエンジンの生産工程における作業ミスを防止し、作業効率の向上を図るのが目的だ。

図1:トヨタ下山工場におけるプロジェクションアッセンブリーシステムの運用状況

 導入したプロジェクションアッセンブリーシステム(沖電気工業製)は、プロジェクターの映像を生産ラインに映して作業指示を出すとともに、カメラによって作業状況を撮影し実績をデジタルデータとして取得する。

 導入に先立ち、2020年4月から試験導入し、システムを評価してきた。結果、従来の生産工程を変えずに、部品の取り違いを防止できることと、PLCとの連携により作業指示や実績取得の効率化が図れること、生産変動によるレイアウト変更が容易で管理しやすいことから、新しいエンジンの生産ラインでの本格運用を決定した。

 下山工場で扱うエンジンの生産工程では、形状に微細な相違点を持つ部品を多数取り扱っている。これまではLEDスイッチを用いた作業指示システムを使用していたが、部品の取り違いの防止や実績記録を取得するための負荷の軽減、情報管理の効率化などが課題だった。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名トヨタ自動車
業種製造
地域愛知県みよし市(下山工場)
課題エンジンの生産工程における形状に微細な相違点を持つ部品の取り違いなど作業ミスを防止し、作業効率を高めたい
解決の仕組みプロジェクターの映像を使うナビゲーションシステムによって、作業ミスを防止するとともに、カメラ映像から作業実績をデジタル化する
推進母体/体制トヨタ自動車、沖電気工業
活用しているデータ作業指示内容、カメラの映像
採用している製品/サービス/技術「プロジェクションアッセンブリーシステム」(沖電気工業製)
稼働時期2020年7月末(本番稼働時期)