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大日本印刷、工場のクローズド環境におけるエンドポイントセキュリティを強化

DIGITAL X 編集部
2020年12月30日

大日本印刷は、埼玉県蕨市にある蕨工場において、クローズドなネットワーク環境でのセキュリティを強化するために、エンドポイントセキュリティ製品を導入した。外部ネットワークに接続しなくても未知の攻撃を防御できるという。導入を支援したインテリジェント ウェイブが2020年12月9日に発表した。

 大日本印刷が埼玉県に持つ蕨工場はクローズドネットワーク環境で運用されている。今回、同工場におけるセキュリティ強化に向けて、エンドポイントセキュリティ製品を導入した。

 一般にアンチウイルスソフトウェアは、外部ネットワークに接続し最新の攻撃を検知するためのパターンファイルを更新する必要がある。パターンファイルが更新される間は、既知の脅威には対応できても新たに出現した脅威の防御は困難だ。更新データを受信する際に内部に侵入されるリスクもある。

 そこで今回、パターンファイルを更新することなく、ネットワークに非接続の環境でも、端末単体で保護ができるエンドポイントセキュリティ製品「Morphisec」(イスラエルMorphisec製)を採用した。アプリケーション、Webブラウザー、OSを起動するたびにメモリーをランダマイズし、未知の攻撃を使ったマルウェアの活動を防ぐという(図1)。

図1:「Morphisec」を使った防御の仕組み

 工場内にある端末には制御系PCも多いほか、蕨工場用に独自に開発したソフトウェアが複数存在する。Morphisecが、これらと競合せず、PCに負荷をかけないことや、生産に支障をもたらす誤検知・過検知が少ないことを評価したという。

 大日本印刷は今後、工場内のPCをWindows10に切り換える過程で、Windows10付属の無料のウイルス対策ソフト「Microsoft Defender」にリプレイスしていく。そのMicrosoft Defenderと連携するMorphisecを使うことで、蕨工場におけるエンドポイントセキュリティを強化する。合わせて、他の工場にも導入する予定である。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名大日本印刷
業種製造
地域埼玉県蕨市(蕨工場)
課題クローズドなネットワーク環境で運用するPCのセキュリティを高めたい
解決の仕組み常時外部接続を必要としないエンドポイントセキュリティ製品を導入する
推進母体/体制大日本印刷、インテリジェント ウェイブ
活用しているデータ
採用している製品/サービス/技術エンドポイントセキュリティ製品「Morphisec」(イスラエルMorphisec製)