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熊谷組、施工現場の無人化に向けたローカル5Gの利用を実証実験

DIGITAL X 編集部
2020年12月31日

熊谷組は、無人化施工にローカル5G(第5世代移動通信)を使うための実証実験を実施した。自然災害現場などでの利用を想定したもので、4K映像の伝送と重機模型の遠隔操作に成功したという。2020年12月10日に発表した。

 熊谷組が実施したのは、無人化施工にローカル5G(第5世代移動通信)を使う実証実験(図1)。NECと共同で実施し、4K映像の伝送と重機模型の遠隔操作に成功したという。自然災害現場などにおいて、二次災害を防ぎながら、生産性を高めるのが目的で、実運用を目指していく。

図1:無人化施工にローカル5Gを使った実証実験の概要

 実験では、ローカル5G環境において、オペレーターがヘッドマウントディスプレイを装着して建機模型を操作した(写真1)。遠隔操作した建設機械側からは、4K映像や、傾き・振動などの動きを示す情報を操縦席へリアルタイムに転送することで、実際の建設機械に乗車して操作しているのに近い感覚を再現した。

写真1:無人化施工にローカル5Gを使った実証実験における遠隔操作の様子(右)。建機からのフィードバックを受けるための操縦席を用意した(左)

 結果、無人化施工のためのVR(Virtual Reality)技術、360度映像および4K/2K映像をローカル5G環境においてリアルタイムに通信できることを確認したとする。

 オペレーターが操作する環境は、NECが玉川事業場(川崎市)に設置する「ローカル5Gラボ」内に仮想現場として構築。建機からのフィードバックを受けるための操縦席を用意した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名熊谷組
業種製造
地域東京都新宿区
課題自然災害現場などで、二次災害を防ぎながら工事の生産性を高めたい
解決の仕組み遠隔から建設機械を実際の乗車時に近い感覚で操作できるように、映像や振動情報などのフィードバックをローカル5Gを使ってリアルタイムに送信する
推進母体/体制熊谷組、NEC
活用しているデータ映像データ、傾き・振動データなど
採用している製品/サービス/技術ローカル5G、VR(仮想現実)