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光洋ショップ-プラス、施設内コンビニに生体認証使うレジなし店舗を実証実験

DIGITAL X 編集部
2021年1月21日

病院や施設内でコンビニエンスストアを運営する光洋ショップ-プラスは、生体認証技術を使ったレジなし店舗の実証実験を2021年1月15日に開始した。一般顧客向けのレジなし店舗で生体認証技術を使うのは国内では、これが初めてという。2021年1月14日に発表した。

 光洋グループの光洋ショップ-プラスは、500超の病院内でコンビニエンスストアやレストランを運営する企業。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を背景に、購入者と店員双方の安全性を確保するために、生体認証技術を使ったレジなし店舗の導入を始める。

 まず横浜市内にある「グリーンリーブスプラス横浜テクノタワーホテル店」において生体認証技術を使ったレジなし店舗の実証実験を2021年1月15日に開始した(写真1)。支払時のCOVID-19対策効果とレジ待ち解消による顧客満足度の向上を検証する。

写真1:生体認証によるレジなし店舗を検証するグリーンリーブスプラス横浜テクノタワーホテル店の入口

 レジなし店舗の利用客は、事前にスマートフォン用アプリケーション「GreenLeaves+アプリ」をダウンロードし、クレジットカードの情報を登録しておく。以後は、アプリに表示されるQRコードを使って入店する。手のひら静脈と顔情報をGreenLeaves+アプリと紐付け事前に登録すれば、利用客はスマホを使わずに手ぶらでの入店が可能になる。

 入店後は、商品を選んで退店すれば、自動的に決済が完了し、電子レシートがスマホに届く。利用者の動きや選んだ商品は、店内に設置したカメラや重量センサーなどで得たIoT(Internet of Things:モノのインターネット)データをクラウド上のAI(人工知能)技術を使って判別する。

 レジなしの仕組みは、「Zippin」(米Vcognition Technologies製)とび富士通研究所が開発したマルチ生体認証技術を使って、富士通が光洋向けに構築した。

 今後は、横浜テクノタワーホテル店のレジなし店舗を2021年4月1日から本番運用する予定。2024年までにレジなしシステムの導入店舗数を30店舗にまで拡大する計画である。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名光洋ショップ-プラス
業種流通・小売り
地域横浜市(グリーンリーブスプラス横浜テクノタワーホテル店)
課題来店者と店員が接触せずに商品を購入でき、レジ待ちも解消したい
解決の仕組み生体認証技術や画像認識技術などを使って手ぶらでも商品購入ができるようにする
推進母体/体制光洋ショップ-プラス、富士通
活用しているデータ手のひら静脈および顔の情報、店内における来店者の動きや購入商品の情報など
採用している製品/サービス/技術レジなしソリューション「Zippin」(米Vcognition Technologies製)、マルチ生体認証技術(富士通研究所が開発)
稼働時期2021年1月15日(実証実験開始日)