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宮崎県国富町、太陽光発電システムやEV蓄電池を最適制御する実証実験

DIGITAL X 編集部
2021年1月27日

宮崎県国富町は、太陽光発電システムやEV(電気自動車)の蓄電池などのエネルギー源を最適制御するシステムの構築に向けた実証実験を2021年4月から開始する。エネルギーコストと環境負荷の低減および災害時のレジリエンスの向上を狙う。システム構築を担う出光興産など3社が2021年1月18日に発表した。

 宮崎県国富町は、「人と環境にやさしいまちづくり」を都市計画の基本方針に据え、自然エネルギーの普及に取り組んでいる。今回、同町役場の敷地内で、太陽光発電システムにつながる蓄電池と公用車として利用しているEV(電気自動車)3台の蓄電池の間で最適な充放電計画を作成・運用するためのシステムを検証し、町役場で使う電力コストおよびCO2排出量の削減につなげる(図1)。

図1:宮崎県国富町における太陽光発電システムとEVの両蓄電池の充放電を最適化する実証実験の概要

 実験期間は2021年4月1日~2023年3月31日まで。災害などによる停電時の両蓄電池からの電力供給を最適化するシステムも併せて検証し、事業モデルを検討する。

 実験には、出光興産と日本ユニシス、スマートドライブの3社が参画する。複数の蓄電池とEVの充放電器や充電器を遠隔制御するエネルギーマネジメントシステムは、出光興産と日本ユニシスが技術開発しているシステムを活用する。両社は同システムを2021年3月から提供する予定だ。

 またEVの予約や、電力・走行データなどの車両情報を取得する車両管理システムとして、スマートドライブの「SmartDrive Fleet」と「Mobility Data Platform」を利用する。公用車の車両データを基にEVの稼働状態の予測精度を高め、充放電計画の最適化を図る。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名宮崎県国富町
業種公共
地域国富町役場敷地内
課題エネルギーコストと環境負荷の低減および災害時のレジリエンスの向上を図る
解決の仕組み太陽光発電システムの蓄電池と、公用である3台のEVの蓄電池間の充放電を、EVの稼働状況を加味して最適化を図る
推進母体/体制宮崎県国富町、出光興産、日本ユニシス、スマートドライブ
活用しているデータ太陽光発電による蓄電量、EVの電力・走行データ、町役場の電力使用量など
採用している製品/サービス/技術エネルギーマネジメントシステム(出光興産と日本ユニシスが開発)、「SmartDrive Fleet」および「Mobility Data Platform」(スマートドライブ製)
稼働時期2021年4月1日〜2023年3月31日(実証実験の期間)