• UseCase
  • 交通

中古車販売のヤマヒロ、車両の管理効率を高めるためにクルマのIoTデータなどを活用へ

DIGITAL X 編集部
2021年2月12日

中古車販売やレンタカー事業を手がけるヤマヒロは、車両管理などの効率を高めるためにデジタル技術の活用に取り組む。そのために車両管理サービスなどを手掛けるスマートドライブと業務提携を結んだ。スマートドライブが2021年1月29日に発表した。

 ヤマヒロは、東京・埼玉で中古車販売やレンタカー、サービスステーション、整備工場などカーライフ事業を展開する企業。車両管理などにデジタル技術を活用するために、クルマのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)データなどを使う車両管理サービス「SmartDrive Fleet」や走行データの分析サービスなどを手掛けるスマートドライブと業務提携を結んだ(図1)。

図1:ヤマヒロとスマートドライブの業務提携の概要

 提携により4つの領域でのデジタル技術活用に取り組む。1つは、保有する中古車やレンタカーの在庫管理の最適化。自社運用している車両動産管理システムとSmartDrive Fleetを連携し、実際の在庫数と理論在庫数の整合性をリアルタイムに可視化する。

 2つめは、レンタカーを中古車販売用車両に切り替えるタイミングの最適化。SmartDrive Fleetを使ってレンタカーの走行距離などのデータを取得し、レンタカーの売上管理システムや中古車市場の販売データと組み合わせて分析し、車両1台当たりの収益機会の最大化を目指す。

 3つめは、レンタカーの安全管理の強化。SmartDrive Fleetが提供する危険運転が起こった場所を示す「ヒヤリハットマップ」をレンタカーの利用者に提供し、レンタカー利用時の安全運転を啓蒙する。

 4つ目は、都心部での移動にまつわる社会課題の解決だ。そのための実証実験や事業開発を検討する。ヤマヒロは東京・埼玉で、月間約50万人、年間約600万人の顧客にカーライフ関連サービスを提供しており、種々の社会課題に直面しているという。

 ヤマヒロは、過去5年間に5つの新規事業を立ち上げた。今後は、スマートドライブが持つ技術/サービスを活用しながら、幅広い分野における新たな価値の創出を目指す考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ヤマヒロ
業種交通
地域東京都新宿区(本社)
課題クルマを使った移動にまつわる各種サービスの創出や、社会課題の解決に取り組みたい
解決の仕組みクルマの走行データなどを取得・分析するためのサービス/技術を持つスマートドライブと業務提携を結ぶことで、データ分析に基づく付加価値を高める
推進母体/体制ヤマヒロ、スマートドライブ
活用しているデータ車両の位置情報、レンタカーの走行距離、中古車市場の販売データなど
採用している製品/サービス/技術クラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」、走行データ分析機能「Mobility Data Analytics」(いずれもスマートドライブ製)
稼働時期2021年1月(業務提携の発表時期)