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ニッセン、返品依頼の電話への自動対応にAIサービスを導入

DIGITAL X 編集部
2021年2月24日

通販会社のニッセンは、顧客からの返品依頼電話にAI(人工知能)技術を使って自動対応するサービスを2021年2月9日に導入した。案内時間の短縮を図る。サービスを提供するUSEN-NEXT GROUPのTACTが同日に発表した。

 ニッセンが導入したのは電話による返品依頼の自動受付サービス。電話による返品受付に24時間365日対応するほか、自動化によるオペレーターの負荷軽減も狙う。

 新サービスでは、顧客からの返品依頼電話を受けると音声認識技術を使って納品番号や顧客の電話番号をリアルタイムに認識する。そこから納品書を検索し、記載されている行番号から返品を希望する商品を特定したうえで顧客の希望日時を聞き出し自動的に返品を受け付ける(図1)。

図1:電話による返品の自動受付のイメージ

 返品の方法は、顧客が選んだ決済方法によって異なる。そのためオペレーターによる返品処理の案内では、顧客を待たせてしまうという課題があった。新サービス導入後は、決済方法に応じた返金処理案内を顧客が確認できるほか、全商品を返品したい顧客には専用の受付フローを用意することで、オペレーターによる応対よりも通話時間が短くなるようにしている。

 ニッセンが受け付ける電話は年間100万件近く、うち1割が返品希望に関するもの。また電話による応対時間は9時から21時までのため、時間外はWebサイトから返品手続きをする必要がある。

 導入した返品自動応答サービスは、「AIコンシェルジュ」(TACT製)を使った音声認識による仕組みである。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ニッセン
業種流通・小売り
地域京都市(本社)
課題返品希望電話へのオペレーターの応対時間を短縮したい
解決の仕組み返品依頼の電話に対し音声認識技術を使い自動で対応する
推進母体/体制ニッセン、TACT
活用しているデータ顧客の電話番号、納品番号、返品希望商品、決済時の支払方法など
採用している製品/サービス/技術「AIコンシェルジュ」(TACT製)
稼働時期2021年2月9日