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米ダーラム市警察、信頼性と透明性の確保に向けたデータ分析プロジェクトを推進

DIGITAL X 編集部
2021年3月2日

米ノースカロライナ州ダーラム市の警察署が、警察活動の信頼性と透明性の確保を目的にデータ分析プロジェクトを推進している。逮捕や出動といった行動や寄せられた苦情などを分析し、個々の警官の職務状況を可視化する。分析のためのテクノロジーを提供する米SAS Instituteの日本法人が2021年2月10日に発表した。

 米ノースカロライナ州ダーラム市が開始したのは、警官の職務状況を可視化するためのプロジェクト。逮捕や出動といった行動やトレーニング状況、市民からの苦情を含めた各種フィードバック、および表彰歴などを指標に、公共の安全確保と地域住民との関係改善を図るのが目的だ。

 米国では警察の職務の性質が変化し、透明性に対する要求が高まっている。そのため警察には、法規に沿った適切な職務の執行が求められている。ダーラム市警察のC・J Davis署長は、「信頼と透明性の向上に全力を上げると同時に、模範的な警官やリーダーを生み出す特質や経験の特定にも取り組む」と話す。

 プロジェクトでは、警官のトレーニングの成果と、事件処理の結果を合わせる総合的アプローチにより、警官に求められる備えや健康の維持、警察活動のリスクに関する全体像を把握できるようにする。それにより、警察の対応傾向を市民問う共有する。

 警官の好ましくない行動パターンや偏見の可能性も可視化する。その結果に基づき、警察署のリーダーは有害な事象が発生する前に介入し阻止できる機会が得られると期待する。

 利用するテクノロジーは、法執行を対象にする「SAS for Officer Readiness」(米SAS Institute製)。データを統合し分析結果をダッシュボードに表示する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名米ノースカロライナ州ダーラム市警察
業種公共
地域米ノースカロライナ州ダーラム市
課題警察の信頼性、職務内容の透明性を確保したい
解決の仕組み警察官のトレーニング状況や出動・逮捕などの行為、市民の声などのデータを統合して分析することで行動が法規に沿って執行されていることを可視化する
推進母体/体制ダーラム市警察、米SAS Institute
活用しているデータ逮捕・出動などの行動、トレーニングの受講状況、市民からの苦情、表彰歴など
採用している製品/サービス/技術法執行のための「SAS for Officer Readiness」(米SAS Institute製)