• UseCase
  • 医療・健康

明治安田厚生事業団、高齢者の健康づくりをオンラインで支援する実証研究

DIGITAL X 編集部
2021年3月22日

明治安田厚生事業団は、コロナ禍における高齢者の健康づくりをオンラインで支援するシステムの実証研究を八王子保健生活協同組合、日本エアロビック連盟、電通国際情報サービス(ISID)と共同で始めている。2021年2月25日に発表した。

 明治安田厚生事業団らが実証研究しているのは、高齢者を対象にした双方向型のオンラインコミュニケーションシステムを使ったコミュニティの構築と運動教室の開催だ。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により高齢者の交流や健康づくりのため活動が制限され、高齢者の健康状態の悪化が懸念されている。オンラインの運動プログラムを提供するとともに、その活動を継続させるための支援体制を構築することで、だれでも参加できる高齢者のための健康づくり活動を展開するのが目的だ。

 運動プログラムでは、電通国際情報サービス(ISID)が開発した高齢者向け安全管理アプリを活用し、参加者の運動前の体調や血圧を事前にチェックする。運動中の心拍数を明治安田厚生事業団の体力医学研究所のスタッフが集中管理する(図1)。

図1:オンライン健康づくりシステムの概要

 実証研究のトライアルが、東京都八王子市で2021年2月から8週間の予定で16人が参加して始まっている(図2)。運動教室の参加者からは「コロナ禍にもかかわらず運動できる機会があるのはありがたい」「運動教室でみんなの顔が見られるのは画期的」といった意見が寄せられているという。

図2:オンラインの運動教室の様子

 トライアルの結果を踏まえた修正を加え、対象者を数百人規模に拡大した実証実験を2022年3月まで実施する計画だ。さらに数年単位で仕組みを整備し、最終的には対象地域の八王子市に居住する高齢者がだれでも参加できる仕組みとして構築する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名明治安田厚生事業団
業種医療・健康
地域東京都八王子市
課題高齢者がだれでも参加できる健康づくり活動を展開したい
解決の仕組みオンラインによるコミュニティの構築と参加者が安全に運動できる運動プログラムを提供する
推進母体/体制明治安田厚生事業団、八王子保健生活協同組合、日本エアロビック連盟、電通国際情報サービス
活用しているデータ運動教室参加者の血圧、心拍数など
採用している製品/サービス/技術双方向型オンラインコミュニケーションシステム、運動中の心拍数をオンラインで管理するアプリ(ISID製)
稼働時期2021年2月(トライアルの開始時期)