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NTT西日本、新本社ビル建設の安全管理にローカル5GやAIを使う実証実験

DIGITAL X 編集部
2021年3月23日

NTT西日本は、新本社ビルの建設において現場の安全管理にローカル5G(第5世代移動体通信サービス)やAI(人工知能)技術を使う実証実験を開始する。作業の効率化や安全管理の強化を目指す。2021年2月25日に発表した。

 NTT西日本が取り組むのは、建設現場の安全管理にローカル5G(第5世代移動体通信サービス)やAI(人工知能)といったデジタル技術を使う実証実験(図1)。2021年2月25日に連携協定を結んだNTTファシリティーズ、NEC、竹中工務店と共同で、建設現場の作業効率を高めたり安全管理を強化したりする。

 実験は、大阪市内の同社本社ビル建設予定地では2021年2月から2022年3月にかけて実施する。実証するノは、危険エリアへの作業者の侵入検知と、エレベーターシャフト内における作業の可視化の2つ。

 危険エリアとは、安全設備と安全行動のいずれかが欠けると重大事故につながる場所。実験では、危険エリアを示す目印(カラーコーン)をAI技術を搭載するカメラに記憶させておき、作業者が検知ラインを越えると現場および監督者にアラートで知らせる(図1)。

図1:危険エリアに作業者が侵入するとアラートを発する

 一方、エレベーターの組み立ては、狭いシャフト内の高所作業であり、作業内容も複雑なため危険を伴う工事だ。実験では、シャフト内の作業内容を可視化し、危険作業を抽出する(図2)。現場に設置売るカメラをローカル5GやWi-Fiを利用して接続し、管理者が遠隔からリスクを検知できるようにする。

図2:エレベーターシャフト内の作業を可視化し、危険作業を抽出する

 なお実証実験では、NTT西日本が実証場所の提供と、ローカル5Gをはじめとするネットワーク環境の構築を担当し、システムの有用性を検証する。NTTファシリティーズは工事監理者として結果を分析、NECは、無線環境下における映像解析技術を使った安全性向上技術を提供する。竹中工務店は、作業所を提供するとともに、施工者として結果の分析と有用性の検証に当たる。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名NTT西日本
業種通信
地域大阪市(NTT西日本の新本社ビル建設予定地)
課題建設現場の労働力不足を解消するとともに、安全性を向上させたい
解決の仕組みローカル5GやAIといった技術を使って建設現場の作業効率化および安全管理を強化する
推進母体/体制NTT西日本、NTTファシリティーズ、NEC、竹中工務店
活用しているデータカメラで撮影した建設現場の映像
採用している製品/サービス/技術ローカル5G、Wi-Fi、AIカメラ
稼働時期2021年2月〜2022年3月(実証実験の期間)