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藤沢市、医薬品と弁当を自動走行ロボットで配送する実証実験

DIGITAL X 編集部
2021年3月26日

神奈川県藤沢市は、医薬品と弁当を自動走行ロボットで配送するサービスの実証実験を2021年3月5日に開始した。人の接触を減らし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を抑える。実験に参加するパナソニックが同日に発表した。

 神奈川県藤沢市が実施しているのは、店舗から住宅への商品配送サービスに自動走行ロボットを使う実証実験(写真1)。コロナ禍における商品配送での人との接触を減らすことで感染拡大を抑え、安心・安全な暮らしの実現を目指す。屋外で自動走行ロボットが医薬品を配送するのは、これが国内初という。

写真1:商品を配送する小型の自動走行ロボット

 実験は2台の自動走行ロボットを使って市内の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」で2021年3月5日から3月26日にかけて実施する。同タウン内のアイン薬局FujisawaSST店が処方せん医薬品を、商業施設の湘南T-SITE内にある店舗が冷蔵品の弁当を、それぞれ配送する(写真2)。

写真2:ロボットは黄色で示したルート上を自動走行する

 医薬品の配送サービスでは、電話などで医師の診察を受けた患者が、アイン薬局の薬剤師からオンラインで服薬指導を受けたうえで利用する。診察から服薬指導、医薬品の受け取りまでが非対面になる。

 実験に使う2台のロボットは、神奈川県横浜市都筑区の佐江戸地区にあるパナソニックの遠隔管制センターから監視する。自動走行が困難な状況になればオペレーターが遠隔から操作する。オペレーターはロボットを介して顧客と対話が可能で、必要に応じて商品の受け渡しなどをサポートする。

 実験は、18団体が参加する「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)協議会」(代表幹事:パナソニック)と共同で進める。パナソニックは「小型低速ロボットを用いた住宅街向け配送サービス実証実験」を2020年11月から始めており、今回の実験を通じて配送インフラの構築を加速したい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名神奈川県藤沢市、Fujisawa SST協議会
業種公共
地域神奈川県藤沢市
課題非対面で住宅に商品を届ける配送サービスを実現しコロナ禍でも安心・安全な街にしたい
解決の仕組み公道を自動走行するロボットを用いて住宅に商品を届ける
推進母体/体制藤沢市、Fujisawa SST協議会、パナソニック、アインホールディングス
活用しているデータ商品の注文情報、走行ルートに関する情報
採用している製品/サービス/技術自動走行ロボット
稼働時期2021年3月5日から3月26日(実証実験の期間)