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神奈川県開成町、防犯・防災にドラレコを“動く防犯カメラ”にする実証実験

DIGITAL X 編集部
2021年3月30日

神奈川県開成町は、防犯・防災にドライブレコーダーの映像を利用する実証実験を2021年4月に開始する。安心・安全な地域コミュニティの実現を目指す。システムを提供するプライムサーバントが2021年3月10日に発表した。

 神奈川県開成町が開始するのは、防犯・防災にドライブレコーダーの映像を利用する実証実験。近年、装着が進むドラレコだが、その目的は事件や事故に巻き込まれた際の証拠保全にある。今回の実証では、ドラレコを“動く防犯カメラ”に位置付け、映像をシステムで検索することで、運転手も気づいていない防犯・防災につながる映像を捜査などに利用する。

 第1段階として開成町の公用車に専用のドライブレコーダーを搭載し、業務中に撮影した映像から防犯カメラとしての効果が得られるかどうかを検証する(図1)。結果をみながら、ごみ収集車やタクシー、宅配用車両などへの搭載を検討する。

図1:搭載するドライブレコーダー(左)と「見守り中」のステッカーを貼った公用車のイメージ

 搭載するドライブレコーダーは、防犯カメラシステム「市民参加型記録活用システム(CETRA)」(プライムサーバント製)に対応した専用の製品。CETRAは、付近で発生した事件の位置と時間の情報からドラレコ映像を検索し、該当する映像を取得する(図2)。

図2:事件が発生した位置と時間から現場付近を走行していた車に搭載したドラレコの映像を検索する

 開成町では、警察から防犯カメラ映像提供の要請を受けると、固定カメラの映像とドライブレコーダーの映像とを合わせて提供する。空き巣や窃盗など、固定の防犯カメラには映らない犯罪の防犯や犯人逮捕といった効果も期待する。

 さらには防犯活動に協力する地域住民の車両への搭載も考える。そのために、
スマートフォン用のCETRA対応ドラレコアプリ「CETRA-X」を2021年4月にもリリースする予定である(図3)。

図3:2021年4月にもリリース予定のCETRA対応ドラレコアプリ「CETRA-X」の画面例
デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名神奈川県開成町
業種公共
地域神奈川県開成町
課題空き巣や窃盗など固定防犯カメラでは検挙につながりにくい犯罪に対する防犯効果の向上や犯人逮捕につなげる仕組みを作りたい
解決の仕組みドライブレコーダーの映像を事件の発生場所と時間から自動で検索し“動く防犯カメラ”として活用する
推進母体/体制神奈川県開成町、プライムサーバント
活用しているデータドライブレコーダーが撮影した映像、事件の情報
採用している製品/サービス/技術防犯カメラシステム「CETRA」(プライムサーバント製)、ドライブレコーダー「BlackVue DR750-2CH LTE」(韓国Pittasoft製)
稼働時期2021年4月