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西日本鉄道、公共交通機関の“密”を避けるための行動変容を促す実証実験

DIGITAL X 編集部
2021年3月30日

西日本鉄道が、公共交通機関における“密”を避けるための実証実験を2021年3月17日に開始した。スマートフォン用アプリケーションを使って利用者に行動変容を促す。安全・快適な移動を実現することで、交通事業者や沿線の商業サービス事業者の経営を支援するのが目的だ。2021年3月10日に発表した。

 西日本鉄道が実施しているのは、公共交通機関の利用者に行動変容を促すことで“密”を避けるための実証実験(図1)。スマートフォン用アプリケーションを提供し利用者が安全に移動できるようにすることで、交通事業者や沿線の商業サービス事業者の事業につなげるのが狙い。利用者の利便性向上も期待する。

図1:スマートフォン用アプリケーションを使って公共交通の利用者の行動変容を促す

 対象にするのは福岡市の天神・博多エリアを走るバス。実験の参加者にはスマートフォンからアクセスできる経路検索用のスマホアプリを提供し、目的地までの混雑を回避するルートや、混雑解消までの時間の過ごし方といった情報を提供することで、移動経路や時間帯を分散を促す。

 スマホアプリでは、参加者の好みを事前に入力してもらたうえで、天候を加味した交通の混雑予測情報、商業施設のリアルタイムな混雑情報、目的地への経路情報を組み合わせてルートなどを表示する。例えば、バスの混雑時に利用者の好みに合わせた近隣で空いているカフェを利用できるクーポンを提供し、混雑を避けてもらうなどだ(写真1)。

写真1:カフェで利用できるクーポンなども配布し移動を分散する

 実験用アプリは日立製作所が開発した。人に対し自発的な行動を促す行動経済学分野の「ナッジ」という技術を応用している。

 実験終了後は、参加者へのアンケートやインタビューによって、アプリに表示された情報が、どの程度の行動変容を導けたのかを検証する。西日本鉄道と日立は、持続可能な公共交通モデルの構築と地域経済の活性化に貢献したいとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名西日本鉄道
業種交通
地域福岡市の天神・博多エリア
課題交通事業者や沿線の商業サービス事業者のビジネスにつながるよう、コロナ禍でも安全な公共交通機関での移動を実現したい
解決の仕組み混雑を回避するルートや、利用する時間帯をずらすためにカフェなどで過ごすためクーポンなどを提供し、行動変容を促す
推進母体/体制西日本鉄道、日立製作所
活用しているデータ実験参加者の好み、交通混雑予測情報、商業施設のリアルタイム混雑情報、目的地への経路情報など
採用している製品/サービス/技術人に対し自発的な行動を促す行動経済学分野の「ナッジ」という技術、スマートフォン用アプリ(日立製作所製)
稼働時期2021年3月17日(実証実験の開始時期)