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英国のモンマスシャー住宅金融組合、融資業務の自動化を図るプロジェクトを始動

DIGITAL X 編集部
2021年4月7日

英モンマスシャー住宅金融組合が、業務プロセスを自動化し業務改善を図るプロジェクトに取り組んでいる。融資モデルをデジタル化し、ブローカーサービスおよびカスタマーサービスを拡大し差別化を図るのが目的だ。自動化のためのツールを提供する英BluePrismの日本法人が2021年3月16日に発表した。

 モンマスシャー住宅金融組合は、1870年に設立された英国ウェールズにある金融機関。150年にわたって住宅ローンや貯蓄・保険サービスを提供している。同組合はこのほど、業務を24時間365日運営できる体制を構築するプロジェクトを立ち上げた。170もの業務プロセスを自動化によって改善することで、ブローカーサービスとカスタマーサービスを拡大し、競争力を高める。

 プロジェクトは3つのステージで推進する。第1ステージでは、住宅ローンプロセスをエンドツーエンドで完全に自動化する。新しいブローカーとネットワークの登録を24時間以内に自動で実行する仕組みを構築することで、ブローカーへの手数料の支払い頻度を増やし、住宅ローン申請の増加およびビジネスの成長に結びつける。

 第2ステージでは、査定チームが実施している煩雑な手作業の一部を自動化する。住宅ローンの申請書や書類の評価、返済能力の調査、身分証明書の確認、評価報告書の作成などが対象だ。

 第3ステージでは、評価報告書の評価、住宅ローンの提案書の作成、ブローカーや勧誘業者のポータルへの提案書のアップロードを自動化する。それにより物理的な郵便物の扱い量を最小限に抑える。

 モンマスシャー住宅金融組合のCOOであるドーン・ガンター(Dawn Gunter)氏は「自動化により、ブローカーのネットワークを介して変化し続ける会員層に提供できる商品の種類を増やせ、成長が加速される。当社従業員は、これまで以上に利害関係者にメリットをもたらせる可能性をはっきりと認識している。各チーム間では、自動化する業務プロセスの優先順位を競う健全な競争が起きている」と話す。

 業務プロセスの自動化には、AI(人工知能)技術を持つ自動化ツールのクラウドサービス「BluePrismCloud」(英BluePrism製)を導入する。同ツールにより業務精度を高めるとともに、詳細な監査証跡によるリスクの低減とコンプライアンス対応の強化も図る計画だ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名英モンマスシャー住宅金融組合
業種金融・保険
地域英国ウェールズ(本社)
課題業務の自動化を推進し競争優位を確保したい
解決の仕組み融資モデルをデジタル化し、業務プロセスを自動化しブローカーサービスおよびカスタマーサービスを拡大する
推進母体/体制英モンマスシャー住宅金融組合、英BluePrism
活用しているデータ新しいブローカーの登録情報および住宅ローンの申請書や身分証明書などローンの実行に必要な情報など
採用している製品/サービス/技術自動化ツールのクラウドサービス「BluePrismCloud」(英BluePrism製)