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地銀8行が出資するフィンクロス・デジタル、銀行と顧客の公証記録をAIで分析する実証実験
2021年4月12日
地銀8行が共同出資しデジタル化を推進するフィンクロス・デジタルが、顧客との交渉記録をAI(人工知能)によって分析する実証実験を実施し、商品化を検討している。営業機会を創出するのが目的だ。2021年3月22日に発表した。
フィンクロス・デジタルは、金融業のデジタル化を推進するために、池田泉州、きらぼし、群馬、山陰合同、四国、千葉興業、筑波、福井の地方銀行8行が共同出資する会社。今回は、池田泉州、群馬、山陰合同、四国、千葉興業、筑波の6行が参加して、銀行と顧客の公証記録をAI(人工知能)技術を使って分析する実証実験を開始した。顧客の課題やニーズを把握し、営業機会につなげられるようにする。
実験では、一定期間の交渉記録を解析し、案件ごとに営業機会につながる可能性を示すスコアを付けることで確認作業の効率化を図る。見落としている案件を発見するとともに、渉外担当者の案件認識力の向上を図りたい考え。2021年3月下旬までに実験結果を評価し、4月以降には商品化を検討する。
自然言語解析には、AI技術を使ったデータ分析ツール「Knowledge Probe」(FRONTEO製)を使う。
銀行では、取引先との面談内容を把握し今後の取引に生かすために交渉記録を作成している。ただ、すべての交渉記録に目を通すには時間と労力がかかるため、十分に利用されていないのが現状だ。
企業/組織名 | フィンクロス・デジタル |
業種 | 金融・保険 |
地域 | 東京都中央区(本社) |
課題 | 確認に労力のかかる顧客との交渉記録を利用し、営業機会の創出につなげたい |
解決の仕組み | 交渉記録を分析し、案件化の可能性を示すスコアを付けることで記録の確認作業の効率を高める |
推進母体/体制 | フィンクロス・デジタル、FRONTEO |
活用しているデータ | 銀行員と顧客との交渉記録 |
採用している製品/サービス/技術 | データ分析ツール「Knowledge Probe」(FRONTEO製) |
稼働時期 | 2021年3月(実証実験の期間) |