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大崎電気工業、工場のスマート化に向けローカル5Gを使った監視と自動搬送を実証実験

DIGITAL X 編集部
2021年4月16日

大崎電気工業は、ローカル5Gを使った工場施設のスマート化に向けた実証実験を2021年4月に開始する。生産性の向上や省力化・省人化を図る。2021年3月29日に発表した。

 大崎電気工業は工場施設のスマート化にが取り組む。その第1弾として2021年4月から、埼玉事業所(埼玉県三芳町)の第7工場にローカル5G(第5世代移動体通信サービス)の基地局を設置し、スマートメーターによる設備監視と、AGV(無人搬送車)による自動搬送を実施する。生産性の向上と、省力化・省人化を図るのが目的だ。

図1:大崎電気工業が取り組む工場のスマート化に向けた実証実験の概要

 実験ではローカル5Gを運用することで、多数のスマートメーターやAGVを同時接続しても、低遅延で、かつリアルタイムなデータ伝送ができるかどうかを検証する。工場内での機器制御では大容量のデータ通信が求められるためだ。

 AGVには、カメラおよびAI(人工知能)技術を搭載し、障害物を自動的に回避できるようにする。ローカル5Gに接続しリアルタイムに制御することで、従来は難しいとされていたフロア移動も実現したい考え。既存の機器もローカル5Gに接続し、データの収集と解析を進める。

 実験は、AGVを開発するTRUST SMITHと、ローカル5Gのための機材を開発するエイビットと共同で実施する。

 TRUST SMITHは、AGVが自走するための自律判断手法の確立と、フロア移動でのエレベーターおよび自動ドアとの連動手法を検討する。エイビットは、ローカル5G通信機材の開発、および基地局の設置・運用の最適化、AGV自走時の電波の伝搬特性の調査を担当する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名大崎電気工業
業種製造
地域埼玉県三芳町(大崎電気の埼玉事業所第7工場)
課題製造現場における省力化、省人化、生産性の向上を進めたい
解決の仕組み製造現場にローカル5Gを構築し、スマートメーターを使った設備監視とAGVを使った運搬を自動化する
推進母体/体制大崎電気工業、TRUST SMITH、エイビット
活用しているデータ電力データ、AGVの位置情報、AGVに搭載したカメラが撮影した映像データ、ローカル5Gに接続した既存機器の稼働データなど
採用している製品/サービス/技術ローカル5G、AGV、スマートメーター
稼働時期2021年4月