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住友化学、デジタル革新に向けた新会社「SUMIKA DX ACCENT」をアクセンチュアと設立
住友化学はグループにおける業務改革や新規事業創出を担う新会社を2021年3月1日、アクセンチュアとの合弁で設立した。デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速するためのIT体制を強化する。2021年4月1日に発表した。
住友化学が立ち上げた新会社は「SUMIKA DX ACCENT(スミカ ディーエックス アクセント)」。住友化学が80%、アクセンチュアが20%を出資する。2021年3月に設立し、2021年4月1日に業務を開始した。
SUMIKA DXは、住友化学グループのデジタルトランスフォーメーション(DX)革新を推進するエンジンとしての役割を担う。サプライチェーンおよび営業・間接業務を対象に、最新のデジタル技術の評価や業務適用に向けた実証実験、デジタル人材の育成に取り組む。
そのために、アクセンチュアが持つテクノロジーに関する知見や専門人材を活用する。アクセンチュアは、化学業界での変革支援の実績を有し、AI(人工知能)やデータアナリティクス、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)といったテクノロジーにも詳しい。
併せてアクセンチュアは、テクノロジーや業務改革などに関する実践形式のトレーニングプログラムを提供し、住友化学グループにおけるデジタル人材育成も支援する。
住友化学は、2019~21年度の中期経営計画の基本方針の1つに「デジタル革新による生産性の飛躍的向上」を掲げる。研究開発、製造、サプライチェーン、営業・間接業務のそれぞれで取り組みを進めており、DXは既存事業の競争力強化、および新たなビジネスモデルを創出するためのステップに位置付ける。
そこでは、ビジネス部門が要件を出し、その通りにIT部門がシステムを開発するのではなく、両部門が共にデータ利用とデジタル技術のビジネス適用を考え、それに合致したソリューションを考案する必要があると考えている。
その一環で同社は、21年7月1日付で、グループのシステム導入プロジェクトの推進・開発・運用保守を担う住友化学システムサービスの吸収合併を決めており、ITに関する知見とビジネスの融合を図ってきた。
SUMIKA DX ACCENTの設立は、DXを支える体制の確立に向けた、さらなる強化策になる。
アクセンチュアの執行役員 素材・エネルギー本部統括本部長の竹井 理文 氏は「DXを成功に導くには、新たなテクノロジーを取り入れるだけでなく、テクノロジー活用を前提としてビジネスや業務を再構築し、変革を推進するデジタル人材や組織を強化することが肝要となる」としている。
企業/組織名 | 住友化学 |
業種 | 製造 |
地域 | 東京都中央区(東京本社) |
課題 | グループのデジタル革新を加速するためにIT体制を強化したい |
解決の仕組み | アクセンチュアと合弁会社を設立し、デジタルテクノロジーに関する知見や化学業界における変革支援の実績を取り込む |
推進母体/体制 | 住友化学、アクセンチュア |
活用しているデータ | サプライチェーンや営業・間接業務で発生するデータ |
採用している製品/サービス/技術 | AI、データアナリティクス、RPA、デジタル人材育成プログラム |
稼働時期 | 2021年3月1日(合弁会社の設立日) |