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オムロン阿蘇、生産ラインの進捗をリアルタイムに確認できるシステムを構築
太陽光発電用変換器などを製造するオムロン阿蘇は、生産ラインの進捗状況をリアルタイムに把握するためのシステムを2020年5月から順次運用を始めていることを明らかにした。生産データの集計・分析を自動化し、生産ラインの安定稼働と業務効率を高めるのが目的だ。データ活用基盤を提供した日本オラクルが2021年4月5日に発表した。
オムロン阿蘇は太陽光発電用のパワーコンディショナー(変換器)や蓄電池などを生産している。今回、生産に関する製造データを収集・集計し可視化するためのシステムを構築し、運用を開始した。これまで従業員による手作業だったデータの収集・集計作業を自動化し、生産の進捗状況をリアルタイムに把握できるようにするのが目的だ。
可視化した生産情報は、工場内に設置したモニターに表示し、生産現場で働く従業員が進捗を確認するほか、本社内に設置した大型モニターや在宅勤務中の従業員宅にあるPCからも参照できるようにした。生産ラインに異常が発生した場合に、適切な対応手段をリモートで協議し、効果的な対応を早期に講じる体制を整えた。
現在、データ集計を自動化しているのは、ソーラーパワーコンディショナーを生産する3つのラインが対象。RFID(ICタグ)を使って製品の生産開始時間や工程完了時間、生産数などをリアルタイムに取得・可視化している。
生産情報を管理するデータ基盤には「Oracle Autonomous Data Warehouse」と「Oracle Analytics Cloud」を採用している。いずれも「Oracle Cloud Infrastructure」から提供されるクラウドサービスだ。日本オラクルのコンサルティング・サービス部門の支援を受けながら1カ月で構築したとしている。
オムロン阿蘇は今後、基幹システムとの連携を図り、売上実績などの経営数値やセグメント別の生産・売上実績推移などの可視化、異常の発生検知を検討していく。
企業/組織名 | オムロン阿蘇 |
業種 | 製造 |
地域 | 熊本県阿蘇市(本社) |
課題 | 生産状況をリアルタイムに把握すると共に、生産ラインに異常が発生した際には早期に対策が打てるようにしたい |
解決の仕組み | RFID(ICタグ)を用いて生産データの収集・集計を自動化すると共に、可視化した情報を工場、本社、在宅勤務中の従業員宅からも確認できるようにする |
推進母体/体制 | オムロン阿蘇、日本オラクル |
活用しているデータ | 生産ラインにおける生産開始時間・工程完了時間・生産数など |
採用している製品/サービス/技術 | 「Oracle Autonomous Data Warehouse」および「Oracle Analytics Cloud」(Oracle製)、RFID |
稼働時期 | 2020年5月 |