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米Cleveland Clinic、医療/ヘルスケア分野の研究に量子コンピューターを活用へ

DIGITAL X 編集部
2021年4月27日

非営利で診療からヘルスエア、研究、教育までを手掛ける米Cleveland Clinicは、医療/ライフサイエンス分野の研究においてAI(人工知能)や量子コンピューティング技術などを活用するために米IBMと10年間の提携を結んだ。新たな知見の発見を期待する。米IBMが2021年3月30日(現地時間)に発表した。

 米Cleveland Clinicは、臨床からケア、医療・創薬の研究、教育までの複数領域を扱う非営利のメディカルセンター。創立100周年を迎え『America's Best Hospitals(米国病院ランキング)』でも最上位にランキングされるという。

 2021年3月には、「Global Center for Pathogen Research & Human Health(病原体研究および人間の健康のためのグローバル・センター)」の新設を発表し、ウイルス性の病原菌、ウイルス誘発性のがん、ゲノミクス、免疫学および免疫療法の知見の拡大に取り組んでいく。

 同センターでの研究強化に各種データの生成と分析を強化するためにこのほど、米IBMと10年間の提携を結び、両者共同で「Discovery Accelerator」を設立。その一環として量子コンピューターの「IBM Quantum System One」をCleveland Clinicのキャンパスに設置する予定だ。

 Quantum System Oneは、IBMが米国の民間部門に設置する最初の量子コンピューターになる。IBMは今後、数年以内に1000ビット超の次世代量子システムを同クリニックに提供する計画である。

 Discovery Acceleratorによって、医療およびライフサイエンスの研究者は、ゲノミクスや、単一トランスクリプトミクス、公衆衛生、臨床応用、創薬などの分野において、量子コンピューターを活用できることになり、新たな知見の発見速度が高まることを期待する。

 Cleveland ClinicのCEO(最高経営責任者)兼プレジデントであるトム・ミハリヴィッチ氏は、「Discovery Acceleratorは、私たちの名高いチームが将来を見通したデジタル・ンフラストラクチャーを構築することを可能にし、医療に変革をもたらすとともに、将来の職員に対するトレーニングを提供する」と述べている。

 また同クリニックのあるオハイオ州の副知事ジョン・ハステッド氏は、両者の提携について次のようにコメントしている。

 「2021年に発表した『Cleveland Innovation District(クリーブランド・イノベーション特区)』は一種の革新的な投資だった。(Cleveland ClinicとIBMという)偉大な2つの機関の提携により、クリーブランドそしてオハイオ州は、先進の医療と科学研究の中心地になり、患者に対する治療の選択肢を向上させ、医療における最大の課題のいくつかを解決するまたとない機会が生まれることになる」

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名米Cleveland Clinic
業種医療・健康
地域米オハイオ州クリーブランド
課題医療およびライフサイエンス分野における研究を加速したい
解決の仕組み量子コンピューターを利用する
推進母体/体制米Cleveland Clinic、米IBM
活用しているデータゲノミクス、単一トランスクリプトミクス、公衆衛生、臨床応用、創薬などの複数領域の各種データ
採用している製品/サービス/技術量子コンピューター「IBM Quantum System One」(米IBM製)
稼働時期2021年3月30日(提携発表日)