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けいはんな学研都市、スマートシティのデジタルツインを構築し関連事業を横断的に可視化

DIGITAL X 編集部
2021年5月6日

けいはんな学研都市のデジタルツインを、同事業を推進する関西文化学術研究都市推進機構が構築した。スマートシティのモデル事業として実施している種々の施策や事業を横断的に表示することで、計画の最適化を図る。デジタルツインの構築ツールを提供した仏ダッソー・システムズの日本法人が2021年4月21日に発表した。

 「スマートけいはんなプロジェクト」は、関西文化学術研究都市推進機構が取り組む国土交通省のスマートシティモデル事業。高齢者など交通弱者の災害時を含めた移動手段の確保や、安心・安全な生活が営める環境の実現、行政コストの軽減といった地域課題の解決を目指している。

 このほど、けいはんな学研都市のデジタルツインを構築した(図1)。3D(3次元)の仮想都市モデルを作成することで、取り組んでいる種々の施策や事業を横断的に可視化し、分析や協業、意思決定のための仕組みとして利用する。

図1:けいはんな学研都市のデジタルツインの例

 第1弾として、(1)NTT西日本が実施する「ラストワンマイルモビリティ」、(2)関西電力と関西配送電が実施する「電柱吊り宅配ボックス」、(3)オーシャンブルースマートが実施する「GPS搭載シェアサイクルPiPPA(ピッパ)」の乗降・設置場所および利用状況のそれぞれをデジタルツイン上に表示した(図1)。

 今後は、プロジェクトの結果を踏まえたサービスの普及と利便性の向上、運用の効率化などにデジタルツインを活用したい考えだ。

 デジタルツインの構築には、都市計画用ツール「インクルーシブ・アーバン・フューチャー」(仏ダッソー・システムズ製)を用いている。都市計画に関する情報を3Dデータの共有環境「3DEXPERIENCEプラットフォーム」(同)上に集約し、関係者間での協議や複数のプロジェクトの遂行を可能にする。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名関西文化学術研究都市推進機構
業種公共
地域大阪府、京都府、奈良県にまたがる地域(関西文化学術研究都市)
課題スマートシティに関する種々の施策や事業を可視化し、複数の計画を連携して最適を図りたい
解決の仕組みスマートシティの3D(3次元)仮想都市モデルとなるデジタルツインを構築する
推進母体/体制関西文化学術研究都市推進機構、仏ダッソー・システムズ
活用しているデータけいはんな学研都市で実施している各種実証実験などで扱うデータなど
採用している製品/サービス/技術都市計画向けツール「インクルーシブ・アーバン・フューチャー」、3Dデータの共有環境「3DEXPERIENCEプラットフォーム」(いずれも仏ダッソー・システムズ製)