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DM代行などのアテナ、新規ビジネスに対応する倉庫管理システムをクラウド上に構築

DIGITAL X 編集部
2021年5月7日

DM(ダイレクトメール)代行などを手掛けるアテナは、B2C(企業対個人)領域や3PLなど新規ビジネスに対応するための物流基盤をクラウド上に構築した。倉庫管理システムを提供した米インフォアの日本法人が2021年4月22日に発表した。

 DM(ダイレクトメール)の発送代行や販促物の流通などを手掛けるアテナはこのほど、倉庫管理システム(WMS:Warehouse Management System)を刷新しクラウド上で稼働させた。東京圏の3拠点と、大阪、名古屋の計5拠点の物流センターで利用を始めている。

 システム刷新を図ったのは、B2C(企業対個人)/D2C(Direct to Consumer)や3PL(3rd Party Logistics)など、今後の強化を見込む新領域への対応に要な機能を整備するため。アテナが扱う物流量は1カ月当たり100万件以上、繁忙期には約3倍に増加する。新システムでは、こうした取扱量の増減に対応できるようにした。

 B2C/D2C領域の事業を拡大に向けては、多品目少量出荷に対応するためのシングルピック機能や、医療品や食品・飲料などの3PLに必要な温度管理・ロット管理の機能などを実現している。

 システム刷新に加え、物流センター業務の標準化も図っている。システムの処理性能の向上やクラウドによる運用・保守費用の低減と合わせて、労務費およびTCO(総所有コスト)の削減につながっているという。

 今後は、RPA(Robotic Process Automation)との連携による自動化や、メーリング事業におけるTC(トランスファーセンター)型資材の管理といった取り組みを推進していく。

 アテナが導入した倉庫管理システムは米Infor製の「Infor WMS」。これまでInfor WMSの旧版を利用していた。パブリッククラウドのAWS(Amazon Web Services)上で論理的に分離された動作環境「Amazon Virtual Private Cloud」のうえで動作する。オンプレミス環境とは「AWS Direct Connect」による専用回線で接続している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名アテナ
業種物流
地域東京都江戸川区(本社)
課題B2C領域や3PLなど今後強化する新規ビジネスに必要な物流基盤を整備したい
解決の仕組み倉庫管理システムを刷新するとともに物流センター業務の標準化を図る
推進母体/体制アテナ、米インフォア
活用しているデータ物流サービスに関する情報
採用している製品/サービス/技術倉庫管理システム「Infor WMS」(米インフォア製)