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アサヒグループHD、ビジネスとデータ分析つなぐビジネスアナリストの育成を推進

DIGITAL X 編集部
2021年5月14日

アサヒグループホールディングス(アサヒグループHD)は、ビジネスにデータ分析を活用するための人材である「ビジネスアナリスト」の育成を開始した。グループで推進する「Value Creation(新価値創造取組)」推進の要に位置付ける。人材育成プログラムを提供するブレインパッドが2021年4月28日に発表した。

 アサヒグループホールディングス(アサヒグループHD)が育成する「ビジネスアナリスト」は、ビジネス上の要件とデータ分析を橋渡しし、適切なデータ分析の実行と、その成果の反映を支える人材。

 同社ではビジネスアナリストを「事業会社が抱える課題を深く理解した上で、分析仮説を立案。目的に合わせてデータサイエンティストやデータエンジニアと会話をする事業担当と分析者の”繋ぎ“の役割を果たす人材」に位置付け、2021年に250人程度を育成する計画だ。

 アサヒグループは経営理念「Asahi Group Philosophy」に基づき「Value Creation(新価値創造取組)」を推進している。デジタルトランスフォーメーション(DX)を、その核に位置付け、グループのデータを分析するための統合分析基盤を整備してきた。

 2020年4月には「Value Creation(VC)室」を創設し、2019年に体系化した推進方針「ADX戦略モデル」を、各事業会社の経営戦略に、より密結合させるために「AVC(Asahi Value Creation)戦略」として再構成している。

 日本統括本部事業企画部VC室の大江 輝明 氏は、「AVC戦略に基づき、グループ全体でVC取組の推進体制を構築している。データを活用しビジネス変革につなげられる人材の育成がグループのVC推進の要になる。当社は、高度な専門知見を要するデータ活用領域は多数のデータサイエンティストを有するブレインパッドのようなプロフェッショナル企業からの支援を想定し、当社が育成に注力すべきは『ビジネスアナリスト』だと定義している」とする。

 そのための人材育成プログラムを開発した。VC室と全社の人材戦略を担う人事部が主導する。プログラムは「VC(Value Creation:新価値創造取組)基礎研修」と「コアスキル集中研修」「専門スキル研修」の3つの研修からなる(図1)。

図1:ビジネスアナリストを育てるための人材育成プログラムの概要

VC基礎研修 :データ分析の入門編。データサイエンス概論、分析業務、統計学、セキュリティ&プライバシーなどの基礎知識をeラーニングで提供する

コアスキル集中研修 :分析の基礎を学ぶためのプログラム。データ読解力、分析設計を、ビジネス事例を交えた実践型演習などで学習する

専門スキル研修 :高度な専門知識を学ぶためのプログラム。AI(人工知能)・機械学習、データドリブンなビジネスプロセスへの応用・展開を学習する

 人材育成プログラムは、データ活用人材の教育やスキルアップを手掛けるブレインパッドのノウハウを活用し開発した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名アサヒグループホールディングス
業種製造
地域東京都墨田区(本社)
課題事業担当者とデータ分析者をつなぐ人材を育成したい
解決の仕組みデータ活用に関する学びやスキルアップに関するノウハウをもつ企業の協力を得て人材育成のためのカリキュラムを開発・導入する
推進母体/体制アサヒグループホールディングス、ブレインパッド
活用しているデータデータ活用人材育成に関するノウハウ
採用している製品/サービス/技術「VC基礎研修」「コアスキル集中研修」「専門スキル研修」で構成される人材育成プログラム(ブレインパッド製)