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トヨタ自動車九州、補給部品の物流業務改善に量子コンピューターを活用へ
2021年5月20日
トヨタ自動車九州は、補給部品の物流業務の改善に量子コンピューターを活用するプロジェクトを開始した。リードタイムや生産性の飛躍的な向上を期待する。量子コンピューティング環境を提供するグルーヴノーツが2021年4月26日に発表した。
トヨタ自動車九州は、トヨタの高級車「レクサス」やエンジン・ハイブリッド部品などの生産拠点。今回、補給部品の物流業務を対象に、量子コンピューターを使って改善を図るプロジェクトを立ち上げた。技術伝承による安定した出荷体制の整備や、積載率の向上、輸送効率を高めた走行台数の削減、CO2排出量の削減などを期待する(図1)。
プロジェクトは、レクサスブランドの5車種を生産している宮田工場(福岡県宮若市)で実施する。日々、策定・変更している物流計画を自動で策定したり、配送用トラックへの積載(積み付け)計画を最適化したりするための手法を開発し、現状の積載率を上回る積載計画を策定できるようにする。そのために収容器具の充填率の向上や荷量の平準化といった要件も見直す。
補給部品の物流計画の策定では、配送する部品の形状や重量、および、それらを考慮した積み合わせが必要なほか、運行ダイヤや運行ルート、トラックの荷台寸法、配送タイミング、納期など様々な制約を受ける。そうした制約の中で、量子コンピューターは、積載率が最大になる積み付け方を導き出すのに長けているという。
量子コンピューティングの環境としては、AI(人工知能)技術を組み合わせて利用できるクラウド環境「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」(グルーブノーツ製)を利用する。
物流業務においては昨今、物流量の増加や環境負荷低減、トラックドライバーの不足など社会的な課題にもなっており、各社の取り組みが求められている。
企業/組織名 | トヨタ自動車九州 |
業種 | 製造 |
地域 | 福岡県宮若市(宮田工場) |
課題 | 物流量の増加や環境負荷低減、トラックドライバーの不足など社会的な課題にもなっている物流業務の最適化を図りたい |
解決の仕組み | 宮田工場での補給部品の物流を対象に、量子コンピューターを活用して物流計画の策定を自動化できるようにする |
推進母体/体制 | トヨタ自動車九州、グルーヴノーツ |
活用しているデータ | 補給部品の種類、運行ダイヤおよび運行ルート、トラックの荷台寸法、配送タイミング、納期など |
採用している製品/サービス/技術 | 量子コンピューティングのためのクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」(グルーヴノーツ製) |
稼働時期 | 2021年4月26日(プロジェクト開始の発表日) |