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仏家具メーカーのゴチエール、室内デザインを再現する3Dソフトウェアを全店舗に導入へ

DIGITAL X 編集部
2021年5月24日

家具メーカーの仏ゴチエールは、顧客が室内デザイン案を3D(3次元)空間に再現できるソフトウェアを国内外の全120店舗に導入する。家具の提案力を強化し、売り上げ拡大につなげる。ソフトウェアを提供する仏ダッソー・システムズの日本法人が2021年4月7日に発表した。

 フランスの家具メーカーであるゴチエールが導入するのは、顧客自らが室内レイアウトを3D(3次元)空間上でデザインするためのソフトウェア(図1)。顧客は、自宅から、あるいは店頭でインテリア・デザイナーと相談しながら屋内空間をデザインし、配置した家具をオンラインで購入できる。2021年中に自社Webサイトに機能を統合し、国内外の全120店舗へ導入する。

図1:3Dソフトウェアでデザインした室内のイメージ

 同ソフトウェアは仏国内では1年前から展開済みで、2021年3月9日時点(現地時間)で72店舗に導入している。これまでに顧客によるデザイン案は6000件以上が作成・保存され、室内レイアウトを3D画像で描き出した回数は8200回に上るという。

 ゴチエールのCEO(最高経営責任者)であるDavid Soulard氏は、3Dソフトウェアの導入に対し、こう語っている。

 「当社は単なる小売り業者やメーカーではない。パーソナライズされた提案を行い、没入型のデザイン・エクスペリエンスや室内全体の装飾の提案ができるインテリア・デザイナーとしての新たな役割を担うべく発展している。それが顧客満足度とロイヤルティーの向上につながる重要な鍵になると考えている。最新のフォトリアリスティック・レンダリング、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などの機能の提供だけでなく、全製品とプランナーやコンフィギュレーター機能の一元管理を実現する拡張可能な3Dデザインプランナーを求めていた。顧客1人ひとりの要求を満たし、ブランドを強化していくという当社戦略の中核を担っていくことになる」

 3Dデザインソフトウェアには、住宅設備販売業者向けの3D空間プランニングソフトウェア「HomeByMe for Home Retailers」(仏ダッソー・システムズ製)を利用している。家具の寸法を正確に再現した室内デザインを作成・保存できる。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名仏ゴチエール
業種流通・小売り
地域仏ル・ブペール
課題家具の顧客への提案力を強化し販売を拡大したい
解決の仕組み顧客が自宅や店頭で室内レイアウトをデザインできるよう、配置案を3D空間上に再現するソフトウェアを全店舗に導入する
推進母体/体制ゴチエール、仏ダッソー・システムズ
活用しているデータ屋内や家具の3Dデータ
採用している製品/サービス/技術住宅設備販売業者向け3D空間プランニングソフトウェア「HomeByMe for Home Retailers」(仏ダッソー・システムズ製)
稼働時期2021年中(国内外の全1120店舗への導入予定時期。仏国内では2021年3月時点で72店舗に導入済み)