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資生堂、デジタル革新に向けた新会社「資生堂インタラクティブビューティー」をアクセンチュアと設立
資生堂はグループ全体のデジタル革新に向けた新会社をアクセンチュアとの合弁で2021年7月に設立することで合意した。資生堂グループ全体で、デジタルを活用した事業モデルへの転換と、そのための組織の構築を目指す。2021年5月12日に発表した。
資生堂がアクセンチュアと立ち上げる新会社は「資生堂インタラクティブビューティー」。資生堂が過半を出資し、2021年7月に始動する。ビューティー領域に特化したデジタル・ITの戦略機能会社として、両社のデジタルやIT領域などの専門家、約250人が集まる。両社は2021年2月、戦略的パートナーシップ締結で合意しており、新会社はその具体策の1つになる。
資生堂インタラクティブビューティーは、戦略機能会社の位置付けで、スピードとイノベーションを求め、デジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに加速させて、新しいデジタルマーケティング戦略を打ち出す。アクセンチュアの人材と知見を取り入れることで、資生堂だけでは成し得なかった新しいビューティー体験の実現を目指すという。
資生堂 代表取締役 社長 兼CEO(最高経営責任者)の魚谷 雅彦 氏は、「アクセンチュアとの協業で、顧客が今までに経験したことのない新しいビューティー体験を共に生み出し、化粧品業界に変革を与えられると確信している」と述べる。
具体的には、商品やカウンセリング、メイクレッスンの提案などを顧客1人1人にパーソナライズしたサービスにし、顧客の生涯にわたり、デジタルとリアルの別を問わず、様々なコンタクトポイントから提供する。そのために、顧客がオンラインや店頭で受けた肌診断やバーチャルメイクアップの履歴データを、購買データや研究開発データなどと組み合わせて分析する。
資生堂グループ全体のIT機能の拡充にも取り組む。既存システムはクラウド環境に移行し、IT投資およびメンテナンスコストの効率を高める。そのためにIT機能を拡充に対応できるシステム基盤を構築し、事業速度を高めるとともに、データに基づく迅速なビジネス判断を可能にする。
デジタル・IT分野の人材も育成する。アクセンチュアが提供するデジタル・IT分野の教育プログラムを資生堂に合わせて最適化することで、高度なスキルを持つ社員を育成する。並行して外部からも積極的に人材を獲得し、資生堂全体のデジタル・IT能力を高めていく。
資生堂は、中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」において、スキンビューティー領域をコア事業とする抜本的な経営改革に取り組んでいる。「デジタルを活用した事業モデルへの転換・組織構築」は、その一環である。
企業/組織名 | 資生堂 |
業種 | 製造 |
地域 | 東京都中央区(東京本社) |
課題 | 変化する顧客ニーズと市場環境に迅速に対応したい |
解決の仕組み | アクセンチュアと合弁会社を設立し、外部の知見・人材を活用しながらデジタルトランスフォーメーションを加速する |
推進母体/体制 | 資生堂、アクセンチュア |
活用しているデータ | 顧客がオンラインや店頭で受けた肌診断やバーチャルメイクアップの履歴データ、購買データ、研究開発データなど |
採用している製品/サービス/技術 | デジタル人材育成プログラム(アクセンチュアが提供)など |
稼働時期 | 2021年7月(合弁会社設立時期) |