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三菱地所、丸の内エリアで廃プラの回収・製品化を実証へ

DIGITAL X 編集部
2021年6月4日

三菱地所は、丸の内エリアで発生する廃プラスチックの情報をクラウド上に集約し、回収から製品化までの実証事業を2021年6月から開始する。プラスチックのライフサイクルを対象に、リサイクルの課題の抽出や環境への影響、コストなどを検証する。2021年5月24日に発表した。

 三菱地所が実施するのは、ビルや新丸ビルなどの東京・丸の内エリアのアパレルテナントから排出されるプラスチック製フィルムを対象にした回収から製品化までの実証事業(図1)。廃プラスチックに関する資源循環モデルの確立を目指す。

図1:資源循環プラットフォーム「MPS」を活用したプラスチック循環モデル

 実証では、将来に向けたプラスチック資源の循環に適した分別ルールや効率的静脈チェーンのあり方、供給可能量、リサイクルコスト(試算)などを確認する。期間は、2021年6月1日からの2カ月程度を予定する。

 廃プラの流通経路は、ごみを対象にした管理基盤である「Material Pool System(MPS)」および、専用のWebアプリケーション「GOMiCO」を使って可視化する(図2)。いずれも、廃棄物対策コンサルティングを手がけるレコテックが提供する仕組みで、廃プラの量と種類を可視化・追跡・管理しトレーサビリティを確立する。

図2:ごみのリサイクルを管理するための専用アプリケーション「GOMiCO」の画面例

 MPSの情報に基づき、東京都の再生利用指定を受けた許認可外の車両を使った動静脈一体物流を実現し、廃プラスチックの収集・運搬を効率化し、再生ペレットのコスト削減を目指す。

 実証に参加するのは、三菱地所のほか、廃プラを回収・保管するセンコーグループや、廃プラを再原料化するエンビプロ・ホールディングス、廃プラの再利用策を検討する花王など(図3)。

図3:実証事業のプロセス

 ほかに、MPSの拡張・運用に携わる双日やNTTコミュニケーションズ、日商エレクトロニクス、動静脈一体物流の仕組みを評価する東京大学村上研究室とトーマツが参加する(表1)。

表1:実証事業への参加者と、それぞれの役割
事業者名役割
三菱地所商業施設から廃プラスチックを排出
センコーグループ廃プラスチックを回収
エンビプロ・ホールディングス廃プラスチックを粉砕・溶融し、リペレットにより原材料化
花王再生ペレットの物性評価と用途の開発
レコテック、双日、NTTコミュニケーションズ、日商エレクトロニクスMPSを基盤にサーキュラー・エコノミー形成に必要なプラットフォームとしての要件や課題の抽出
東京大学村上研究室およびトーマツ再生利用指定による動静脈一体物流による廃プラスチックの収集・運搬プロセスなどの環境負荷およびコストの評価

 廃プラ問題は世界的な課題の1つ。消費者の使用後に回収したリサイクル材を新たな商品の材料に活用することが求められている。しかし、リサイクル材は多品種少量の形で発生し、品種ごとの排出量が不明確で品質が安定しないほか、回収コストも非常に高いのが実情である。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名三菱地所
業種製造
地域東京・丸の内(丸ビル、新丸ビルなど)
課題廃プラスチックの回収・製品化までのエコシステムを作りたい
解決の仕組み丸の内エリアで発生する廃プラスチックの回収・製品化までをクラウド上で管理し、リサイクルの一連のプロセスにおける課題の抽出および製品のライフサイクルを通じた環境への影響やコストを検証する
推進母体/体制三菱地所、センコーグループ、エンビプロ・ホールディングス、花王、レコテック、Tokyo Marunouchi Innovation Platform、双日、NTTコミュニケーションズ、日商エレクトロニクス、東京大学村上研究室およびトーマツ
活用しているデータ回収した廃プラスチックの量と種類などのトレーサビリティ情報
採用している製品/サービス/技術ごみの流通を可視化する「Material Pool System(MPS)」と記録のための専用アプリケーション「GOMiCO」(いずれもレコテック製)
稼働時期2021年6月1日(実証事業の開始時期、2カ月程度を予定)