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一人親方労災保険組合、組合員の事業拡大支援に向けメディア事業のポートと提携

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2021年6月17日

建設業に従事する個人事業主向け労災保険を提供する一人親方労災保険組合は、組合員の事業拡大を支援するためにメディア事業を手掛けるポートと業務提携した。ポートが運営するメディアを介して、集客を図ることで、組合員の獲得を期待する。ポートが2021年6月2日に発表した。

 一人親方労災保険組合は、建設業に従事する個人事業主向け労災保険を提供する組合。8万7000人の組合員を持ち、その数は毎年1万人以上純増しているという。

 今回、メディア事業を展開するポートと業務提携し、組合員のさらなる獲得に取り組む。まずはリフォーム領域における外壁塗装分野において、個人事業主向けのサービスを共同で運営していく。

 具体的には、ポートのグループ会社であるドアーズが運営する外装塗装のマッチングサービス「外壁塗装の窓口」との間で、それぞれの加盟店・組合員に相互の加入を促す(図1)。

図1:提携の第1弾では、外装塗装分野で相互加入を促し、顧客拡大を中心にした施策を実施する

 外壁塗装の窓口の累計加盟店数は2021年3月末時点で3969社。2021年3月期第4四半期の売上高は前年同期比25%増とマッチング事業を伸ばしている。

 一方で、一人親方労災保険組合に登録する塗装業は約5800人。彼らに外壁塗装の窓口への登録を案内し、マッチングによる事業拡大の機会を提供する。外壁塗装の窓口の加盟店には、一人親方労災保険を案内することで、それぞれの加盟店/組合員増を期待する。

 今後は、塗装業以外のリフォーム領域についても、上記の仕組みを横展開したい考え。内装、水廻り、建築、土木などの工事領域がある。そのための新規事業を共同で開発する(図2)。

図2:外装塗装のモデルをリフォーム領域に横展開するための新規事業を共同で開発する

 併せて、一人親方労災保険組合の組合員募集に向けた集客をポートが全面的に担い、新規メディアを開発・運営する。そのための費用は、新規メディアを通じて獲得した組合員数に応じて収益を分配するレベニューシェアの形態を取るという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名一人親方労災保険組合
業種金融・保険
地域東京都中央区
課題組合員数を増やし、事業の成長スピードを加速させたい
解決の仕組みメディア事業のポートと業務提携し、外装塗装のマッチングサービスおよび新規メディアを利用する
推進母体/体制一人親方労災保険組合、ポート/ドアーズ
活用しているデータ一人親方労災保険組合の組合員情報、「外壁塗装の窓口」の加盟店および利用者の情報
採用している製品/サービス/技術マッチングサービス「外壁塗装の窓口」(ドアーズが運営)
稼働時期2021年6月2日(業務提携契約の発表時期)