• UseCase
  • 流通・小売り

小田急百貨店、中国市場におけるSNSの分析サービスを販売

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2021年7月1日

小田急百貨店が、中国市場におけるSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を分析するサービスの国内営業に本腰を入れる。自社の越境EC事業において利用してきた中国ベンチャーのサービスを販売する。デジタル事業拡大の一環に位置付ける。2021年6月14日に発表した。

 小田急百貨店が販売する「中国市場ソーシャルリスニングサービス」は、中国の主要EC(電子商取引)サイトやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に投稿された情報を収集し、AI(人工知能)技術を使って分析するサービスである(図1)。越境ECなどに取り組む事業者は、自社ブランドに対する中国消費者の評価分析や販促活動の効果測定、インフルエンサーの発見などに利用できる。

図1:「中国市場ソーシャルリスニングサービス」を使ったSNS分析のイメージ

 中国市場ソーシャルリスニングサービスは、中国・上海のベンチャー企業である上海橙感信息科技(チェンガン)が開発するもの。SNSなどの文字だけでなく、画像や動画の音声も分析する。機能強化により、中国の消費者の自社ブランドへの評価数を可視化する「無料ダッシュボード」機能を提供する。

 小田急百貨店は 2020年冬以降、本サービスを化粧品を扱う企業を中心に提案してきた。機能強化を受け、より幅広い企業への営業活動を本格化し、自身のデジタル事業領域での事業拡大を図る。そのために、チェンガンの日本法人であるタエルテックジャパンと、日本での営業代理事業の強化で提携した。

 小田急百貨店とチェンガンは協力関係にある。自身が越境EC事業を展開し、2020年9月からはチェンガンが開発するWeChat用アプリケーション「WeChatミニプログラム」を利用している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名小田急百貨店
業種流通・小売り
地域東京都新宿区(本社)
課題デジタル事業領域を拡大したい
解決の仕組み中国ベンチャー企業が開発・販売するSNS分析サービスの販売代理店業務を本格化する
推進母体/体制小田急百貨店、中国・上海のベンチャー企業である上海橙感信息科技(チェンガン)の日本法人タエルテックジャパン
活用しているデータ中国の主要ECサイトとSNSに投稿された文字や画像、音声動画などのデータ
採用している製品/サービス/技術「中国市場ソーシャルリスニングサービス」(上海橙感信息科技製)