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リコー、ケミカル工場の生産状況をリアルタイムに可視化するシステムを稼働

DIGITAL X 編集部
2021年7月8日

リコーは2021年6月、沼津事業所内のケミカル工場において生産状況をリアルタイムに可視化するシステムを稼働させた。他工場にも展開する計画だ。システムを共同開発した富士通が、2021年6月21日に発表した。

 リコーの沼津事業所内にあるケミカル工場は重合トナーの生産拠点。2021年6月から、生産状況をリアルタイムに可視化する「工場全体生産状況可視化システム」を稼働させている。生産設備から収集した稼働情報や稼働ログなどを必要な指標にリアルタイムに加工・蓄積することで、工場の安全性を高め、品質状況を迅速かつ直感的に管理できるようにする(図1)。

図1:リコーが沼津工場で稼働させた「工場全体生産状況可視化システム」の概要

 新システムでは、スマートフォンやタブレット端末などからも工場の稼働状況や品質変化を閲覧できる。現場管理者が生産現場に出向けない状況でも、遠隔から現場作業者に作業指示が出せる仕組みを構築し、設備異常や品質不良の防止に迅速に対応できる体制を整備した。

 リコーのケミカル工場では、設備センサーやサンプリング検査などによる情報から製品の状態を把握している。しかし、設備センサーからの情報が膨大なのに対し、現場作業者は少人数になっており、現場に迅速かつ直感的に工場の稼働状況を伝達し、安全な操業と品質の確保が課題になっていた。

 課題解決に向けてリコーは2020年9月から、工場全体生産状況可視化システムの開発に富士通と共同で取り組んできた。同システムには、工場可視化ソリューション「COLMINA工場最適化ダッシュボード」(富士通製)を利用している。

 リコーは今後、工場全体生産状況可視化システムを他工場にも展開する予定である。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名リコー
業種製造
地域静岡県沼津市(沼津事業所内のケミカル工場)
課題工場の設備異常や品質不良の防止に迅速に対応できる体制を整備したい
解決の仕組み工場の稼働状況を現場作業者に迅速かつ直感的に伝達する仕組みとして、設備の稼働情報や稼働ログなどを必要な指標にリアルタイムに加工・蓄積でき、スマートフォンやタブレット端末からも閲覧できるようにする
推進母体/体制リコー、富士通
活用しているデータ生産設備から収集した稼働情報や稼働ログなど
採用している製品/サービス/技術工場可視化ソリューション「COLMINA工場最適化ダッシュボード」(富士通製)
稼働時期2021年6月(沼津事業所内ケミカル工場での稼働時期)